...もと来たほうへまっしぐらに汗馬(かんば)を跳(おど)らせていたのである...
芥川龍之介 「偸盗」
...「さア、いまだ、首よりもまず飯だ、飯だ!」清兵衛(せいべえ)は、うき足立った敵陣へ、まっしぐらに、朝月(あさづき)をおどりこませ、左右につきふせた敵兵の腰(こし)をさぐり、一袋(ふくろ)の粟(あわ)を発見すると、「朝月、飯だぞ飯だぞ」と、せわしく食わせて、自分も生の粟(あわ)をほおばるのだった...
安藤盛 「三両清兵衛と名馬朝月」
...まっしぐらに飛んでいく...
海野十三 「火星兵団」
...動き出した乗合(バス)の後からまっしぐらに...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...その馬車は幾つもの街をまっしぐらに駈け抜け...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...闇の中へまっしぐらに走り去った...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...武男はまっしぐらに艦(ふね)とともに西に向かいぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...二等大尉はまっしぐらに妻の方へ駆け寄った...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...一八二九年八月八日に王政自身がまっしぐらに駆け降りたあの急坂を...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...まっしぐらにこの座敷を逃げ出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...まっしぐらに宮の七里の渡し場めがけて走っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...鬼をしとめたという一隊が、今度はそれと違った方向へ向けて、まっしぐらに、曲者を追いにかかったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...はだか馬に乗ってまっしぐらに走って来ました...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...敵陣めがけてまっしぐらに駈けだした...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...勇敢にもこっちからまっしぐらに漕ぎよせ降伏を勧めた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...馬は狂奔してまっしぐらにはしりだした...
山本周五郎 「死處」
...まっしぐらに、その本陣とも思える旗本の中へ馬を乗りいれて、『八雲です! お迎えをいただいた八雲でござります! 三郎進様にお取次ぎくださいませ』鞍をとび下りていうと、七、八名の旗本がどっと取り囲んで、『東郷五郎左衛門の娘八雲どのか』と、念を押した...
吉川英治 「篝火の女」
...まっしぐらに進んで行く...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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