...仲冬の頃にいたれば身(み)に斑(まだら)の錆(さび)いで...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...その血痕(けっこん)のどす黒い斑点(まだら)が...
徳田秋声 「黴」
...三羽の友だちがいておなじように鳴きつれて斑尾(まだらお)の道のほうへ飛んでいった...
中勘助 「島守」
...身體が斑(まだら)になつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
萩原朔太郎 「短歌」
...右手のが斑尾(まだらお)山...
堀辰雄 「晩夏」
...小さな白骨がまだらに散乱しているにすぎまい...
牧逸馬 「チャアリイは何処にいる」
...ああ、あわれ大洋に船行かするはおもしろや妻はほほえみ子等はよろこび笑う大船の青き海にこぎいづる時――あわれあわれされど子等は笑わじ狼の来るとき妻はほほえまじさむき冬の日夏の日の船人らふたたび帰らんや、あわれああ、あわれ彼等ふたたびは帰ることあらじ髪黄なるひとびと大洋を越えてきたる彼等は野の林檎か、青き樹の枝に揺るる風にゆれて鴉に眼をついばますああ、あわれそを見るは女王スカァアのよろこび大石のほとりの樹の上に生るよき木の実を見たまう長き、まだらの木の実、黄いろき根にひかれ風にゆらぐ人の子の如く彼等はむなしき空に足をおどらすああ、ああ、あわれメエヴがうたい止めた時、其処にいる一同は剣と槍を鳴らし、かがやく松明を夜のなかに揺り動かしてうたい合せた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「女王スカァアの笑い」
...あくまたちは赤斑(あかまだら)なるべく...
南方熊楠 「十二支考」
...石灰粉の斑(まだら)にこびりついたまま...
山本周五郎 「青べか物語」
...鼠色の斑(まだら)ができていた...
山本周五郎 「季節のない街」
...ところどころ斑(まだら)に生えている...
山本周五郎 「山彦乙女」
...向家(むこう)の屋根の雪の斑(まだら)と...
夢野久作 「支那米の袋」
...雪色の斑(まだら)な乗鞍の連峰が長くわたっている...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...……まだらしい?」「どうしたのか...
吉川英治 「上杉謙信」
...お行縢(むかばき)は金に虎の斑(まだら)を縫ひ...
吉川英治 「新書太閤記」
...武蔵にも見覚えのある斑(まだら)の牝牛(めうし)が――ただしお通のすがたはどこにも見えないが――その牛だけは健在に...
吉川英治 「宮本武蔵」
...斑(まだら)の牝牛(めうし)がのっそりした顔をつき出した...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索