...またたくまに忘れられてゆく...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...うす暗い裸蝋燭の火がまたたく中に...
芥川龍之介 「妖婆」
...またたく間に室の中は泥足で蹂躙(じゅうりん)せられてしまいました...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...電灯がパッパッとまたたくので...
江戸川乱歩 「おれは二十面相だ」
...またたく間(ま)に往来一ぱいにつかえるくらいの...
鈴木三重吉 「ぶくぶく長々火の目小僧」
...一同またたく間に席へつく...
谷譲次 「踊る地平線」
...□酔ひどれはうたふ――(アル中患者の句帖から)――・酔ひざめの花がこぼれるこぼれる彼が彼女にだまされた星のまたたくよ・さうろうとして酔ひどれはうたふ炎天・ふと酔ひざめの顔があるバケツの水アルコールがユウウツがわたしがさまよふ・ぐつたりよこたはるアスフアルトのほとぼりもいつしかあかるくちかづいてくる太陽・酔ひきれない雲の峰くづれてしまへ七月二十四日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...尻屋の燈台はセンチメンタルにまたたく...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...またたく間に、流されてしまったらしい...
火野葦平 「花と龍」
...またたくひまに貸端艇が...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...かなり深い秋霧が降りて水を流した様なゆるい傾斜のトタン屋根に星がまたたく...
宮本百合子 「秋霧」
...またたくうちに消えてしまう...
吉川英治 「江戸三国志」
...ところで、人間歴史の方で見ますと、勝者の源氏方も、またたくうちに、わづか二代を保つたのみで、また慘たる殺し合ひやら陷し合ひをやつて、頼朝、義經、頼家、實朝を初め、みな亡んでゆく、平家以上、源氏の末路こそ悲慘であります...
吉川英治 「折々の記」
...またたく間に尽きるであろう」朱雋は...
吉川英治 「三国志」
...しぶきを上げて、庄内川に泳いでいた者、または野を駈けていた騎馬の者や、竹槍調練をしていた歩卒など、「御帰城だ」「引揚げ――」と、一斉に、河原の仮屋を中心に馳せ集まって、またたく間に、三列四列、横隊になった軍馬が粛(しゅく)として、主君のすがたが鞍に乗るのを待っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...「またたく間だ! 世の乱脈も...
吉川英治 「新書太閤記」
...さらば――」四法勝寺はまたたく間に焼けた...
吉川英治 「親鸞」
...女の歩速――またたくまにその距離は迫ったけれど...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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