...葉子は術(すべ)なさそうに木村のその顔をおもしろく思いながらまじまじと見やっていた...
有島武郎 「或る女」
...「どうした顔色がよくないぞ」倉地はいぶかるように葉子の顔をまじまじと見やりながらそういった...
有島武郎 「或る女」
...それをまじまじと眺めているような...
太宰治 「トカトントン」
...彼等は房一の紅黒い顔をまじまじと眺め...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...控室から広間へはいってゆくこっちの顔をまじまじと見つめる...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「嫁入り支度」
...……あなたも少し行ってきちゃどう?」そして彼女はまじまじと周平の顔を見戍った...
豊島与志雄 「反抗」
...周平の顔をまじまじと見戍った...
豊島与志雄 「反抗」
...妹はまじまじと私の顔をみたり...
中勘助 「妹の死」
...まじまじと天井を眺めている彼は...
夏目漱石 「明暗」
...坊やとお父ちゃんは逃げてしまうのだよ」文六ちゃんはびっくりしてお母さんの顔をまじまじと見ました...
新美南吉 「狐」
...子供のように顔じゅう眼ばかりにしてまじまじとキャラコさんの顔をながめていたが...
久生十蘭 「キャラコさん」
...彼はまじまじと夫婦のようすをながめていたが懐中から黒い表紙の手帳をとりだすと...
久生十蘭 「黒い手帳」
...どんな方法でもいいから……」大池がまじまじと久美子の顔を見かえした...
久生十蘭 「肌色の月」
...相手の顔をまじまじと穴のあくほど眺めた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...話をとぎられた外記は、彼から見ればはるかに年若い主君を、まじまじと、いくらか不平げに見つめた...
本庄陸男 「石狩川」
...滝夜叉(たきやしゃ)が、すっかり恋にうちまかされ、相手に取(と)り縋(すが)って、うっとりするときでも、どうも今にも懐中から刃ものが飛出しそうで、おれにゃ危(あぶ)なくってならなかった」雪之丞は、まじまじと、呆(あき)れたように対手(あいて)を見詰めたが、だしぬけに、からからと、ひどく朗らかに笑って見せた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...諏訪 (まじまじと須貝の顔を見て)呆(あき)れた……何て言う人でしょう...
森本薫 「華々しき一族」
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