...少年がぽつんと答えた...
梅崎春生 「幻化」
...急にぽつんと言った...
梅崎春生 「桜島」
...乏しい軒灯(けんとう)がぽつんぽつんと闇に包まれている狭い露路(ろじ)を...
海野十三 「白蛇の死」
...下手(へた)な木彫が一つぽつんと置かれている...
太宰治 「故郷」
...もうすぐ山に近いところに一つ離れてぽつんと建って在るお寺の...
太宰治 「葉桜と魔笛」
...大きいものをぽつんと引きぬいても...
羽仁もと子 「女中訓」
...人家の遠いぽつんとした處だつたが...
林芙美子 「或る女」
...少しは工員のことも考えてくれたらいいのに」と次兄はぽつんと口を挿(はさ)む...
原民喜 「壊滅の序曲」
...明るい賑やかな一角がぽつんと盛り上ってゐて...
原民喜 「秋旻」
...私一つがぽつんと存在するのではなく...
原民喜 「童話」
...「お京さんは?」「死んだ」金五郎は、ぽつんと、投げすてるように、一言いったきりである...
火野葦平 「花と龍」
...何んかの花の莟らしいものが一片(ひとひら)ぽつんと落ちてゐた...
堀辰雄 「生者と死者」
...その大木がぽつんと一本だけ立っていた...
堀辰雄 「雪の上の足跡」
...机の前に独りぽつんと残っていた...
山本周五郎 「桑の木物語」
...そうとは知らぬものだから」「五人みんなやったわけですか」「……草原に風が渡っていた」秀之進はぽつんと云った...
山本周五郎 「新潮記」
...風の吹き止んだ夕暗の中にぽつんと浮んでゐるのだ...
横瀬夜雨 「春」
...第一の記憶なるものの作用がぽつんと起る...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...ぽつんと薄黒い汚点(しみ)が浮くと急にそれが...
蘭郁二郎 「魔像」
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