...常夜燈(じょうやとう)のぼんやりした明りで...
芥川龍之介 「運」
...唯僕はその何かに――ぼんやりした緑いろの何かに不思議にも心を惹(ひ)かれるのである...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...ぼんやりした形があらわれて...
海野十三 「ふしぎ国探検」
...ろうそくのぼんやりした光では...
江戸川乱歩 「大金塊」
...北東にはハリカルナスス(Halicarnassus)のぼんやりした山々ある...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...大きな事變の前夜に起つて來る、ぼんやりした、曖昧な、そして多くは無意識的なこの不平があり、現制度に對する不信用があつて、それで始めて本當の革命家が廣大無邊の勤め、即ち幾世紀かの存在によつて神聖なものとされて來た諸制度を數年間にもつくりかへる勤めを成就することが出來るのである...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...そのぼんやりした瞳に...
田中英光 「オリンポスの果実」
...それらのぼんやりした影のような目的を追い求めているためですらないように思われたりした...
徳田秋声 「あらくれ」
...ぼんやりした浅黒い顔を見せていた...
豊島与志雄 「反抗」
...ぼんやりした意識の中に妙な光景が浮び上って来た...
中島敦 「光と風と夢」
...私はまだぼんやりした明りをみとめながら...
平林初之輔 「文学の本質について(二)」
...三田はぼんやりした頭の中で...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...いきなりぼんやりした...
宮本百合子 「明るい海浜」
...しかもぼんやりしたり混乱したりしているその内容のままで日暮しをしているかという...
宮本百合子 「異性の間の友情」
...突然ぼんやりした心の上へ重々しくのしかかつて來た...
横光利一 「蛾はどこにでもゐる」
...この急激な彼女の変化に打たれてぼんやりした...
横光利一 「上海」
...絡み合つたりくづれたりするぼんやりした網細工のやうな模樣で蔽はれて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...寝床(ベッド)に向ってぼんやりした光を投げている...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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