...ぼんやりした光の輪の中に...
芥川龍之介 「軍艦金剛航海記」
...唯僕はその何かに――ぼんやりした緑いろの何かに不思議にも心を惹(ひ)かれるのである...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...」「どうせぼんやりした頭だねえのか...
犬田卯 「おびとき」
...ぼんやりした気分が...
梅崎春生 「狂い凧」
...ぼんやりした視線をスモッグの彼方の太陽に向けた...
梅崎春生 「狂い凧」
...あてもないぼんやりしたお色気があって...
太宰治 「嘘」
...読者は上述の説明を読んでどういう風な面立(おもだ)ちを浮(う)かべられたか恐(おそ)らく物足りないぼんやりしたものを心に描(えが)かれたであろうが...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...河内介の胸の中にも或るぼんやりした不安の雲が湧(わ)いたのであった...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...O氏の主催で工業クラブに開かれた茶の会で探険隊員に紹介されてはじめて自分のぼんやりした頭の頂上へソビエト国の科学的活動に関する第一印象の釘(くぎ)を打ち込まれたわけである...
寺田寅彦 「北氷洋の氷の割れる音」
...馬鹿げたぼんやりした不安が残っていた...
豊島与志雄 「悪夢」
...なにかしらぼんやりしたひゞきが...
豊島与志雄 「スミトラ物語」
...ぼんやりした話でしたが...
豊島与志雄 「千代次の驚き」
...ぼんやりしたりして...
豊島与志雄 「裸木」
...人の考えが眠りの海を渡るためにしだいに夢の形になってゆくあのぼんやりした瞬間に...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ぼんやりした不満足の影を投げた...
夏目漱石 「道草」
...またすぐ眼の下のまちまでがやっぱりぼんやりしたたくさんの星の集りか一つの大きなけむりかのやうに見えるやうに思ひました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...それから硫黄(いおう)のほのおのようなくらいぼんやりした転(てん)てつ機(き)の前のあかりが窓(まど)の下を通り...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...フリイデリイケはぼんやりした笑顔をしていつもこんな場合に繰り返す話をしてゐる...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
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