...ぼんやり発車の笛を待つてゐた...
芥川龍之介 「蜜柑」
...ぼんやり僕の酒を飲むのを眺めている...
芥川龍之介 「MENSURA ZOILI」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...頭痛のためにぼんやりしてるのだと詫(わ)びた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そのぼんやりした状態から我に返った――汗にぬれ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...五燭らしい電灯がぼんやりともってる狭い廊下に出た...
豊島与志雄 「反抗」
...現象に対して持つ興味の純粋さから来るものとぼんやり考えていたが...
中谷宇吉郎 「「霜柱の研究」について」
...ただほとんど閉じた両眼で前をぼんやり見つめ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「断食芸人」
...ぼんやりと御船蔵を出てきた...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...わずかに扉の下の大きな隙間をくぐって這いこむ光りにぼんやり照らされているだけだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ただ下の方からドニェープルの騒音がぼんやり聞えるのと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...僕はきっとドロシイのことを思い出すんですよ……どうしてかしら?」叔母さんはまだぼんやりしている...
堀辰雄 「恢復期」
...主に窓の外ばかりをぼんやりと眺めてゐる私に溝の向うから挑戦して来るのであつた...
牧野信一 「創作生活にて」
...言はば皆ぼんやりとして気の利かざりしなり...
正岡子規 「従軍紀事」
...黒い影やぼんやりした白いシヤツが入り亂れて...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...そしてぼんやりして向ふを見るとすこし上つた所に変な石崖が見える...
村山槐多 「殺人行者」
...ただぼんやりと白いものが...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...両手を首の後で組んで庭の敷石の上をぼんやり見詰めてゐた...
横光利一 「父」
便利!手書き漢字入力検索