...なるほどぼんやり耳を貸していると...
芥川龍之介 「お時儀」
...箒星(ほうきぼし)の尾のようにぼんやり纏(まつ)わっていたのに相違ございません...
芥川龍之介 「疑惑」
...――そんな記憶をぼんやり辿りながら...
芥川龍之介 「妖婆」
...時々本郷通(ほんごうどおり)の古本屋(ふるぼんや)に並んでいるので...
芥川龍之介 「路上」
...再興されても先代の椿岳(ちんがく)の手沢(しゅたく)の存する梵雲庵(ぼんうんあん)が復活するのではない...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...それをぼんやり眺めている...
梅崎春生 「凡人凡語」
...ぼんやり立っていたのでなく...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...たゞぼんやりさうしてゐるのである...
相馬御風 「孤座」
...余はぼんやりとその光景を見ていた...
高浜虚子 「子規居士と余」
...途端(とたん)に階下の柱時計が「ぼん...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...軒燈のあかりがぼんやり店の奥へ洩れて来て...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...頬杖をついてぼんやり戸口の方に顔を向けてゐたが...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...* * * *私は半年ばかり毎日ぼんやり庭を眺めて日を送っています...
永井荷風 「監獄署の裏」
...またぼんやりとして...
中里介山 「大菩薩峠」
...茫然(ぼんやり)と立(た)ちて眺(なが)め入(い)りし風情(ふぜい)...
樋口一葉 「われから」
...ぼんやりと眼を見ひらいている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...くぼんだ頬に灰色の蒼白さがよどんでいる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...「ほ、餅撒きか」雲霧は、ぼんやり、足を止めた...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
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