...石階をのぼる時初めて冷たい汗が宇治の背筋を流れ出して来た...
梅崎春生 「日の果て」
...決してその当日は不二見台へのぼるまいと決心したのであった...
海野十三 「海底都市」
...間もなく階段をのぼるドヤドヤという物音がして...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...こんどはおそれ入ったかと牛丸少年の面をむさぼるように見つめる...
海野十三 「少年探偵長」
...上にのぼるにつれ...
海野十三 「蠅男」
...身の迅さは朝の日の上ぼらぬ前に何処かの市(まち)の塔の上に唄うべくあかつきの中から飛びのぼる鳥のようであった...
ロード・ダンセイニ Lord Dunsany 松村みね子訳 「人馬のにひ妻」
...もう少しのぼると例の穴のところまでゆかれるのだが...
辻潤 「だだをこねる」
...わたしはむさぼるように...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...ばしやりと砕ける波の白い泡が幾らか勾配をなして居る砂浜の上をさら/\と軽く走りのぼる...
長塚節 「隣室の客」
...貪(むさ)ぼると云う名さえつけがたき...
夏目漱石 「虞美人草」
...球は上へ上へとのぼる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...笠松町は岐阜県木曽川の岸にあり)竹が鼻小唄たんたん竹が鼻よいよいよいとこ飛んでゆきたや翼(はね)欲しや飛ぶに飛ばれぬ片袖しぼるせめて雀の翼欲しや(註...
野口雨情 「おさんだいしよさま」
...139永遠の命ほしさにむさぼるごとく冷い土器(かわらけ)に唇(くち)触れてみる...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...三十日(みそか)の闇(やみ)と千年(ちとせ)の杉とそれを吹く夜風とを合せて十七字の鋳形(いがた)にこぼるるほど入れて...
正岡子規 「古池の句の弁」
...記者の如き親孝行者は実に憤慨の余り涙がこぼるる次第である...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...着ていた合羽を両手にしぼると...
吉川英治 「江戸三国志」
...武蔵が朝熊山(あさまやま)をのぼる一章を読み...
吉川英治 「宮本武蔵」
...菓子がくれば菓子の屑(くず)を膝にこぼしてボリボリむさぼる...
吉川英治 「宮本武蔵」
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