...いま日本人のあなたから、直接にあなたとあなたの國とについて、お話を伺ふのは、ほんたうに愉快です」「それは私の全半生の物語になり、マダムはきつと退屈されるでせう」「ノー、ノー、ノー、私達のあこがれの國の物語よ! 話して! 話して!」「では話しませう、少しづつお疲れにならない程度に……」こんな仕儀で、私はふなれな言葉で、ぼつりぼつりと、兎の糞の落ちるやうな話を續けた...
石川三四郎 「浪」
...ぼつりぼつりと息を切つて言ひました...
薄田泣菫 「利休と遠州」
...前歯でぼつりぼつり噛(か)み始めた...
徳田秋声 「足迹」
...ぼつりぼつり歩き出した...
直木三十五 「南国太平記」
...差配は急な梯子(はしご)をぼつりぼつりあがって行った...
林芙美子 「貸家探し」
...ぼつりぼつり身の上話をはじめた...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...又三郎は少し機嫌(きげん)を悪くしながらぼつりぼつり話しはじめました...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...ぼつりぼつりと印象の深い話が耳に入るようになって来た...
宮本百合子 「結集」
...外人たちがぼつりぼつりとホールの中へ這入って来た...
横光利一 「上海」
...今までぼつりぼつりとより降っていなかった雨脚が急に激しくなって来た...
横光利一 「旅愁」
...ぼつりぼつりと歩いていると...
吉川英治 「随筆 新平家」
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