...官憲の力にも覚束(おぼつか)ないらしい...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...懐中から厚ぼつたい銀側時計を出して時間を見計つてゐた...
犬養健 「朧夜」
...覚束(おぼつか)なくも歩み来ぬ...
巌谷小波 「こがね丸」
...そして持前の根強い力で一人ぼつちの寂しい道を鑿(き)り拓(ひら)いて往(ゆ)かうとはしたが...
薄田泣菫 「茶話」
...よしんば、あったとしても、記憶が夢みたいに、おぼつかない...
太宰治 「雌に就いて」
...その間を縫うてのぼつたりくだつたりする道...
種田山頭火 「行乞記」
......
徳永直 「光をかかぐる人々」
...私はひとりでぼつねんとしながら これが見をさめだな と思つた...
中勘助 「銀の匙」
...幽霊?」竜之助は勃然(ぼつねん)と...
中里介山 「大菩薩峠」
...きつとかういふ一人ぼつちの寂しさに耐へていつて...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...題のない歌南洋の日にやけた裸か女のやうに夏草の茂つてゐる波止場の向うへ ふしぎな赤錆びた汽船がはひつてきたふはふはとした雲が白くたちのぼつて船員のすふ煙草のけむりがさびしがつてる...
萩原朔太郎 「青猫」
...そのしょぼついた眼の奥には...
火野葦平 「花と龍」
...月の光りで日向ぼつこをするんださうだが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...彼等を焼いた煙がみな黄色く真直ぐに立ちのぼつたのを思ひ描いた...
北條民雄 「朝」
...A君は右の方から其道をのぼつて行つた...
三木露風 「トラピスト天使園の童貞」
...そばづえ食うな」ぼつぼつ...
吉川英治 「私本太平記」
...「聟殿が、てれまする」老人から、ぼつぼつ、着席する...
吉川英治 「松のや露八」
...はじめて生を幸とするの念勃々(ぼつぼつ)たり...
吉田松陰 「留魂録」
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