...一度は仏国革命に投じて理想の実現を計りし英気勃々(ぼつぼつ)たる青年であった...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...とてもそんな真似は覚束(おぼつか)ない...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...ぼつぼつ独り言をいいながら...
海野十三 「生きている腸」
...それには日没前(にちぼつぜん)まで...
海野十三 「恐しき通夜」
...腹立つてゐるかまきり発表できない句!(或る時機がくるまでは)・死ねる薬はふところにある日向ぼつこ(再録)五月十四日寝た...
種田山頭火 「其中日記」
...日本の東岸とほく太平洋を横ぎつてゆくアメリカ帆船は二十五隻にのぼつたといふことだ...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...對手(あひて)はおつぎの櫛(くし)を奪(うば)つて混雜(こんざつ)した群集(ぐんしふ)の中(なか)へ身(み)を沒(ぼつ)した...
長塚節 「土」
...没自我(ぼつじが)の坑夫行(こうふゆき)...
夏目漱石 「坑夫」
...鏡(かゞみ)と沒交渉(ぼつかうせふ)に信じてゐたに過ぎないことを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は離屋(はなれ)へ歸りました」「すると二階に誰か――お若が降りた後まで殘つて居たのだな」「それはよくわかりませんが――」お筆は覺束(おぼつか)ない眉(まゆ)をひそめるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この間教えられたばかりのをおぼつかなく思い出しながら...
堀辰雄 「雉子日記」
...また華族なる特別の階級(クラス)に立ツて自己を沒却(ぼつきやく)するのも嫌だ...
三島霜川 「平民の娘」
...柳と松そらそらお庭を見てごらん柳はやさしいおぢやうさん松はがうじやうおぼつちやん...
水谷まさる 「歌時計」
...そして絶えずひとりぼつちでゐる事の出來ないやうに...
水野仙子 「輝ける朝」
...人間の最も埋没(まいぼつ)しやすい生活...
柳田国男 「木綿以前の事」
...七月のなかば頃から源六はぼつぼつ起きはじめた...
山本周五郎 「柳橋物語」
...厚ぼつたい封書を私の手へ置いて行つた...
横瀬夜雨 「女子文壇の人々」
...独りで練技を試している者がぼつぼつ増えていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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