...ぼそぼそと冷たい麦飯を咽喉(のど)へ押し込んだ...
犬田卯 「米」
...そのポーニンとノルマンは、小艇のうえで、ぴったりよりそって、ぼそぼそと、秘密の会話をつづけている...
海野十三 「火薬船」
...隆夫はふとぼそぼそと話し合っている人声を聞きとがめた...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...それとも、……?そのとき、明智は小林君の耳に口をつけて、ぼそぼそと、なにごとかを、ささやきました...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...おちつきもなく何かに脅えた臆病な眼色をしてぼそぼそとものを云ふ...
武田麟太郎 「現代詩」
...私は彼等のぼそぼそと語り合ふ話に耳傾けてゐると...
太宰治 「思ひ出」
...小さくなった雨が庭の無花果(いちじく)の葉にぼそぼそと云う音をさしていた...
田中貢太郎 「雨夜草紙」
...始終ぼそぼそと呟きながら...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...小さい声でぼそぼそと説明をされ...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...息子はぼそぼそと父親と話してゐる...
林芙美子 「雨」
...とんび岩のぼそぼそとしたぐちを聞くのがいやになって...
林芙美子 「ふしぎな岩」
...ぼそぼそと相談しているとき...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...ぼそぼそと蔭口(かげぐち)をきいただけで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ただ足音だけがぼそぼそと土を踏んで近づいて来た...
北條民雄 「青い焔」
...息子の顔を覗き込んでぼそぼそと話し始めた...
北條民雄 「続重病室日誌」
...何だかぼそぼそとつぶやいているような気がします! それとも...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...」矢代はそうひとりぼそぼそと呟きながら...
横光利一 「旅愁」
...干(ひ)からびた声でぼそぼそと...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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