...1古ぼけた大きな折鞄(おりかばん)を小脇にかかえて...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...「俺のぼけた馬鹿頭にも一つ考えついたことがあるよ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...煤(すす)ぼけた押入れの中から何やら...
徳田秋声 「爛」
...なぜかしら昨日よりはずっと古ぼけたものに見える...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...おお実にたまらない古ぼけた世の中だ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...古ぼけた荷足り舟が...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...また古ぼけた馬上(ばじょう)提灯などが...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...やっぱり元の古ぼけた家に住んでいるのである...
夏目漱石 「道草」
...迷亭はとぼけた顔をして「君のような親切な夫(おっと)を持った妻君は実に仕合せだな」と独(ひと)り言(ごと)のようにいう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...――明日にして下さいません?」お国の寝ぼけたような声です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...」顏ねぼけた櫻の咲くころ白いぼんやりした顏がうかんで窓で見てゐる...
萩原朔太郎 「青猫」
...その古ぼけた汽船はなんだか玩具めいて見えるのにも拘はらず...
堀辰雄 「風景」
...妹は空とぼけたやうに...
牧野信一 「池のまはり」
...「躯でも悪いのか」「いいえ」とゆきをのねぼけたような返辞が聞えた...
山本周五郎 「薊」
...おまえが降参したことをちゃんとやっているではないか」お祖父さんはとぼけたような顔でこう云った...
山本周五郎 「桑の木物語」
...やがて床の間の横の袋戸から古ぼけた鼓を一梃出して打ち初められた...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...古ぼけた畳の上を...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...使用人たちの云うに云われぬとぼけた顔色に顕れているのを誰も見逃しはしなかった...
横光利一 「旅愁」
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