...床の間の前にあるまっ黒に古ぼけたトランクの所まで持って行って...
有島武郎 「或る女」
...電気商の京ぼんが翌日の取調べ続行のため冷い留置場の古ぼけた腰掛の上に...
海野十三 「電気看板の神経」
...河野のは古ぼけた横に長い奴...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...その古ぼけたぼろとを借りうけた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この風車と向き合って古ぼけた小さな教会堂が建っています...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...古ぼけた荷足り舟が...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...古ぼけた頭を歴史の芥溜(ごみため)から出す...
夏目漱石 「虞美人草」
...その男は古ぼけた番傘をぱちんと開いて行つてしまつた...
林芙美子 「雨」
...局長はテーブルを叩き立て、「ええ、どうしたんだ、ぼけたのか...
久生十蘭 「魔都」
...西洋の夢をみるのは、すこし早すぎるようだな」賢夫人はシホのある眼で、様子よく笑いかえしながら、「この家を、古ぼけた、むかし武家邸にかえすなんてのは、出来ないことでしょうね...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...そんなとぼけた会話をとりかわしているときであった...
火野葦平 「花と龍」
...」豆小僧はとぼけた顔で答へました...
宮原晃一郎 「豆小僧の冒険」
...その人はぼけたふうにうなずいた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...古ぼけた茶棚(ちゃだな)と枕屏風(まくらびょうぶ)のほかはこれといって道具らしい物もみあたらないが...
山本周五郎 「柳橋物語」
...その古ぼけた油絵具の...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...慶安などの前期をおぼえている古ぼけた老人などが...
吉川英治 「大岡越前」
...いかにも空(そら)とぼけた質問(しつもん)をだして...
吉川英治 「神州天馬侠」
...常に薄とぼけた体(てい)をしておざるが...
吉川英治 「新書太閤記」
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