...木造(もくぞう)の背の高い古ぼけた各教室は...
海野十三 「恐怖の口笛」
...一冊の古ぼけた洋書を掘りだして来た...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...がたがたと音を立てて行く一台の古ぼけた駅逓馬車の狭苦しい中に閉じこめられている...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...北村は古ぼけた黒服の上衣に釦をきっかりはめ...
豊島与志雄 「自由人」
...朝(あさ)の眠(ねむ)たさが覿面(てきめん)に自分(じぶん)を窘(たしな)めるにも拘(かゝ)はらずうそ/\と歩(ある)いて見(み)ねば臭(くさ)い古(ふる)ぼけた蚊帳(かや)の中(なか)に諦(あきら)めて其(その)身(み)を横(よこ)たへることが出來(でき)ないのである...
長塚節 「土」
......
野口雨情 「螢の燈台」
...あつしはとぼけた顏をして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...古ぼけた浪人のいるような家だ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...半ば寢ぼけた顏つきで中庭を眺めてゐた...
堀辰雄 「旅の繪」
...もういい時分とぐしょぐしょに濡れそぼけた縮緬浴衣のまんま自分の船へ泳ぎつくと...
正岡容 「小説 圓朝」
...とぼけたやうに光りながら...
宮沢賢治 「朝に就ての童話的構図」
...何年も代えない古ぼけた門の前に立った時...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...「私を老いぼけた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そらとぼけた口調や...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...草鞋(わらじ)ばきで古ぼけた大きな袋を肩にひっかけている...
山本周五郎 「風流太平記」
...古ぼけた茶棚(ちゃだな)と枕屏風(まくらびょうぶ)のほかはこれといって道具らしい物もみあたらないが...
山本周五郎 「柳橋物語」
...ねぼけたウズラが何やらぼそつきだすし...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...ねぼけた手や足が言うことをきかない...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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