...あるいはこの一文がほんのわずかな示唆の役割でも勤めはしないかというはかない空頼みのためである...
伊丹万作 「映画界手近の問題」
...それはまだほんのわずかな一部分がわかったにすぎなかった...
海野十三 「宇宙戦隊」
...ほんのわずかなお道具を持って...
太宰治 「きりぎりす」
...淵になっているのはほんのわずかなところなんですが...
谷崎潤一郎 「紀伊国狐憑漆掻語」
...その余力のほんのわずかな剰余で冷却固結した岩塊を揉み砕き...
寺田寅彦 「浅間山麓より」
...ほんのわずかな呼吸の相違でたまらなく退屈になるはずのがいっこう退屈しないで見ていられるのはこの編集の呼吸のよさによるのである...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...しかし実際はこの場合の巧拙を決定するものはほんのわずかな呼吸である...
寺田寅彦 「映画雑感(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...ほんのわずかな経験ではあるが...
寺田寅彦 「涼味数題」
...ほんのわずかな時間なのです...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...しかし私たちが油断していたのはほんのわずかな時間に過ぎなかったのだ...
コナンドイル Arthur Conan Doyle 三上於莵吉訳 「株式仲買店々員」
...ホームズはほんのわずかな微細な痕跡から演繹してみせたので...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...ふたりはもうほんのわずかなパンの皮とキャベツの葉っぱで満足して...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...城に人が住んでいるほんのわずかな徴候でも見たことはなかった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...おそらくほんのわずかな悲しみだけであってもはぶいてやろうとしているのだろう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...しかし今日はほんのわずかな臭いしか感じられない...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...彼の心とはほんのわずかな関係があるに過ぎないか...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...昼寝の手枕にほんのわずかな間を横になっていたのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...貨幣価値が銀行が買入れるべき価格と売出すべき価格とのほんのわずかな差額以上に...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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