...小暗い杉の下かげには落葉をたく煙がほの白く上って...
芥川龍之介 「日光小品」
...部屋部屋をほの白く見せている...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...姉の顔は、まるく、ほの白く、笑っているようである...
太宰治 「I can speak」
...土手には芝草が生えてその上に植ゑた薔薇の花が月の光にほの白く見えてゐた...
田中貢太郎 「海異志」
...ほの白くそこここに流れていた...
田中貢太郎 「殺神記」
......
種田山頭火 「旅日記」
...うす暗い中にほの白く浮き上つて見える広い河原の上にたよりない光を投げた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...河つ縁(ぷち)に沿つた段々畑の中を幅の広い国道だけがほの白く浮いて...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...煙筒がほの白く立っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...下水道の湿った壁をようやく数メートルだけほの白く浮き出さしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その左手の天、ほの白く、アルクツルスと覚しき大星、赤紫光を放つ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...夕餉(ゆふげ)の烟ほの白く空にただよふ...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...ふと立ち止まって暗がりの中にそれだけがほの白く浮いている彼女の寝顔をじっと見守った...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...大戸片里と露月庵に歓娯する事緑蔭にほの白く匂う空木(うつぎ)の花もすでに朽ち...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...池泉の畔(ほとり)には芙蓉の花がほの白く...
吉川英治 「三国志」
...例のごとく端然とほの白く聳えてゐるのである...
若山牧水 「樹木とその葉」
...狭い両岸にはもうほの白く雪が来てゐた...
若山牧水 「渓をおもふ」
...山の襞田圃の畔到るところにほの白く寂しい姿を見せていた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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