...時々さも苛ら立たしさうに長い舌をべろべろ出してゐました...
芥川龍之介 「河童」
...作中の人物の本名(ほんめい)仮名(かめい)をずらりと並べろと云ふのである...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...べろべろと紙が濡れて...
泉鏡花 「歌行燈」
...犬は喜んでそれをべろべろと嘗めはじめたが...
田中貢太郎 「虎媛」
...東京訛が抜けなかったために「他国もんのべろしゃ/\」だと云っていじめられた...
寺田寅彦 「鷹を貰い損なった話」
...」はっきりしゃべろうとなさいましたが...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「曲れる者」
...皮膚が大きくべろりと剥げて...
永井隆 「長崎の鐘」
...捨(す)てた燐寸(マツチ)の燃(も)えさしが道端(みちばた)の枯草(かれくさ)に火(ひ)を點(つ)けて愚弄(ぐろう)するやうな火(ひ)がべろ/\と擴(ひろ)がつても...
長塚節 「土」
...舌べろを釘抜(くぎぬき)でひつこぬかれるとか...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...寺の近所をウロウロしている者は皆んな調べろ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...べろりと舌をたらした...
萩原朔太郎 「三人目の患者」
...たいこ焼食べろよ」「ほしくないの」「東京で何をするつもりで出て来たの?」「芸者になるつもりで来たンです」「ほう...
林芙美子 「瀑布」
...舌(した)を出(だ)して手拭(てぬぐひ)を一つべろりと甞(な)めましたが...
宮澤賢治 「鹿踊りのはじまり」
...かじや そこにある、それがそうだべ、持って来う! そいから新助んとこのレーキを、おっくべろ...
三好十郎 「鈴が通る」
...かじや ついでにコークス、すこしくべろ、近頃のコークスぁどうしてこう火力が弱いんだか、まるで、へえ、オガクズみてえなもんだぞ、じょうぶ! これで一俵二百円からすんだからな...
三好十郎 「鈴が通る」
...私の顔を見るとべろを出すので...
山本周五郎 「末っ子」
...深喜は小箪笥(こだんす)から菓子を出して、「喰べろ」と、幸助の前へ押しやった...
山本周五郎 「花も刀も」
...「三代、雨露をしのがせて貰った小屋に、手をついて、別れをいえ、礼をのべろ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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