...鼈甲(べっこう)の櫛笄(くしこうがい)が重そうに光っている高島田が眼にはいった時...
芥川龍之介 「疑惑」
...その毛塊(もうかい)の真中に鼈甲縁(べっこうぶち)の近眼鏡がある...
江戸川乱歩 「悪霊」
...今日は珍しくも黒づくめの羅衣(うすもの)に鼈甲(べっこう)の高櫛(ペイネータ)高々と...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...帯の間から白鼈甲(しろべっこう)の煙草入を出して...
谷崎潤一郎 「細雪」
...別に御木本(みきもと)で真珠入りの鼈甲(べっこう)のブローチ兼用のクリップを買って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼女が髪にさしてるきれいな鼈甲(べっこう)の櫛(くし)の所有者も...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...べっこう屋の二軒が変った商売で...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...そりゃあ鼈甲(べっこう)の笄(こうがい)がテラテラして...
長谷川時雨 「神田附木店」
...荻野万助、左七、べっこう、跣足(はだし)でございます...
久生十蘭 「鈴木主水」
...蓋(ふた)を取ると赤鼈甲(あかべっこう)のカフス釦(ボタン)とSTという組み合わせ文字の金具がついた帯革が一本入っていた...
松本泰 「謎の街」
...鼈甲(べっこう)で作る櫛(くし)を九四といい始めたと承ったが...
南方熊楠 「十二支考」
...鼈甲羅宇(べっこうらお)の長煙管でスパスパ...
山本笑月 「明治世相百話」
...ただ鼈甲縁(べっこうぶち)の眼鏡と...
夢野久作 「暗黒公使」
...鼈甲(べっこう)...
吉川英治 「江戸三国志」
...鼈甲(べっこう)ぶちの眼鏡をかけた権内が...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...鼈甲(べっこう)の斑みたいにはれている...
吉川英治 「三国志」
...手に鼈甲紙(べっこうがみ)の団扇(うちわ)などを持って...
吉川英治 「新・水滸伝」
...母が新妻時代にでも使ったらしい鼈甲(べっこう)の櫛(くし)笄(こうがい)やら簪(かんざし)などを入れた小筥(こばこ)と...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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