...しくしくべそをかいて母の腰(こし)にまつわるのである...
伊藤左千夫 「告げ人」
...サケ料理をたべそこなった三千夫少年はどうなったか...
海野十三 「海底大陸」
...べそをかきました...
海野十三 「怪塔王」
...王栄老は顔を歪めてべそを掻いてゐたが...
薄田泣菫 「茶話」
...三歳くらいの童子の泣きべそに似た表情が一瞬ぱっと開くより早く消えうせた...
太宰治 「虚構の春」
...太宰は瞬間まったくの小児のような泣きべそを掻(か)いたが...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...その眼球を顕微鏡でもって調べその網膜に美しい一家団欒(だんらん)の光景が写されているのを見つけて...
太宰治 「雪の夜の話」
...春日に金を渡すとき庸三は泣面(べそ)をかいていたが...
徳田秋声 「仮装人物」
...べそをかき始めた...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...そんでもなくつちや遠(とほ)くの者(もの)ばかり頼(たの)んで置(お)くんだもの仕(し)やうあるもんか」「そんでも厭(や)だつちつたらどうすんだんべ」「厭(や)だなんていつた位(くれえ)ひでえとも立金(たてきん)しなくつちやなんねえから」「どういにすんだんべそら」「そらなあ...
長塚節 「土」
...泣きべそを掻(か)いた...
本庄陸男 「石狩川」
...秀雄さんはべそをかきかけたが...
宮原晃一郎 「賢い秀雄さんの話」
...とうとうゆうべそう云ってことわって置いて...
森鴎外 「雁」
...べそをかくようなあいそ笑いをして...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...こんなばかな事があるだろうか」銀太はべそをかいて云った...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...べそをかくのを認めた...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...少しもべそべそしていない...
吉川英治 「三国志」
...……一体なんの泣きべそかくことがあるんです? 僕のさがしていたのは持参金じゃなく...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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