...終日陶然としてイイ心持でした...
内田魯庵 「最後の大杉」
...酒に陶然として醉ひ...
大町桂月 「杉田の一夜」
...陶然として、中川の土手を歩し、諏訪野の渡をわたる...
大町桂月 「南洲留魂祠」
...三杯目をあけると彼は早くも陶然となって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...俺の心は陶然としていた...
豊島与志雄 「過渡人」
...陶然として酔うた竜之助は...
中里介山 「大菩薩峠」
...宜い加減陶然とした二人でした...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...いつかは陶然とした氣持になつてゐたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼等にとってこの夕べは陶然とさせる時間だった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...陶然と坐っているミミイ嬢を発見したのである...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...首筋を深く、顎(あご)までつけて、しばらく陶然と、眼をつぶっていた...
火野葦平 「花と龍」
...自分自身の掻きたてた世評に陶然として我れを忘れることもない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...私は長い間陶然としてゐた...
北條民雄 「発病した頃」
...」と陶然として盃を挙げた...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...今でも陶然とする度毎には...
牧野信一 「城ヶ島の春」
...霞(かす)むともなくうらうらと晴れ渡った長閑(のどか)な村の景色を眺めると思わず陶然として...
牧野信一 「ゼーロン」
...陶然と眼をかすめて意地悪るらしく頤を撫でたりした...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...陶然としてしまつた加茂が関はず声を挙げて...
牧野信一 「夜の奇蹟」
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