...氣の毒な事に其への字が餘り恰好がよくないので...
石川啄木 「雲は天才である」
...への字口の鼻先が下向いた奥様とである...
石川啄木 「天鵞絨」
...一旦口をへの字に曲げて...
海野十三 「宇宙尖兵」
...さっぱり収穫はないじゃないですか」「君はそう思うかね」老探偵は唇をぐっとへの字に曲げた...
海野十三 「断層顔」
...唇をへの字に結んで...
海野十三 「地球要塞」
...唇をへの字にまげるのがくせなんですって」と...
海野十三 「爆薬の花籠」
...さも生真面目なへの字を作り...
江戸川乱歩 「五階の窓」
...そんなことを思いながら俺は口をへの字に結んでいた...
高見順 「いやな感じ」
...口をへの字型にぎゆつと引き結び...
太宰治 「お伽草紙」
...長いしっぽをへの字に曲げて...
寺田寅彦 「子猫」
...への字に結んだ唇...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...うすい唇をへの字にひきむすんで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...「おい逃がすつもりか」急に唇をへの字に曲げると鶴は子供の様にすすり泣きはじめた...
久生十蘭 「金狼」
...かれらは」と去定はそこで口をへの字なりにひきむすんだ...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...それからへの字なりの唇をひきむすんで...
山本周五郎 「半之助祝言」
...口だけがへの字になって怒りを見せるのとは同日の論でないのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...しばし唇(くち)をへの字にむすんでいた...
吉川英治 「新書太閤記」
...口をへの字に曲げて頷いた...
蘭郁二郎 「植物人間」
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