...私共が若し左様に土地を解放して与へたなら生活の根柢(こんてい)を全く破壊されて了ふのである...
有島武郎 「狩太農場の解放」
...石川君に猶春秋を与へたなら...
伊藤左千夫 「『悲しき玩具』を読む」
...僕は例の通り字がへたなので...
岩野泡鳴 「鹽原日記」
...いいかげんのへたな鉛筆書きで置き手紙をのこすのです...
江戸川乱歩 「影男」
...そしてそれをどんな風にいひかへたなら...
薄田泣菫 「茶話」
...へたな謡(うた)いをきいていただく代りにこれを受けて下さりませ...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...へたなカクテルのいやなあくどさはないと信じてゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...へたな熊谷のように戻せの返せのとおっしゃっても駄目です...
中里介山 「大菩薩峠」
...代助もそれが可(よ)からうと答へたなり...
夏目漱石 「それから」
...最も恐るべくへたな恋の都々一(どどいつ)なども遠慮なく引用してあった...
夏目漱石 「手紙」
...へたな国務長官などの及ぶ所ではなく...
野上豊一郎 「闘牛」
...へたな騎兵聯隊などの及びもつかぬくらゐ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...普通疏水と云はれるものを運河と呼びかへたなどにも多少の配慮が払はれてゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...「へたなまねをするなよ」と若者はすごんだ...
山本周五郎 「季節のない街」
...口がへたなうえに...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...それも右の腕を折られてしまってからなにができるの」「そうですね」「へたなことをすれば...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...へたな手出しはよせよ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...若し「平和」の象徴となるべき装飾を此塔に加へたなら...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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