...そこらの贔屓筋へその由を披露し...
薄田泣菫 「独楽園」
...上海へそもそもこの俺が「おいでなすった」のは(自分で俺はそう呟(つぶや)いていた)ほかでもない...
高見順 「いやな感じ」
...あとは但馬か中西へそちがいってきいたらわかるじゃろう...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...――私は深く考へそして強く生きなければならない...
種田山頭火 「其中日記」
...そうしてその後につづく秋季結びが裏へその余韻を送るのである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...通りがかりにある穴倉の風窓へそれを投げ込んでしまった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...勘八にとっては臍(へそ)の緒(お)切って以来...
中里介山 「大菩薩峠」
...往きに臍(へそ)の近所が氷りつきそうであった事を思い出しつつ...
夏目漱石 「坑夫」
...平次の家へそつと訪ねて來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あまつさへその若い生涯の殆んど全部を不治の病床生活に終つて寂しく夭死して仕舞つた無名の天才画家のことを考へると...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...異常な運命に死んだ八百七十二人の史上の不幸な王の群の中へその名を列ねることになった...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...人はどうしても叙述をその方へその方へと曲げずにはいられなくなるのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...やはり洗足みたいな所へそっと死骸をおいておくというのである...
柳田国男 「故郷七十年」
...十兵衛は鴨居のほうへそーっと耳を傾けた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...脇のほうへそっと押しやった...
山本周五郎 「季節のない街」
...「上赤坂は金剛山の臍(へそ)だ」といったが...
吉川英治 「私本太平記」
...高貞へそそがれた...
吉川英治 「私本太平記」
...観念いたせ」「だまって聞いていれば臍(へそ)が茶を沸(わ)かす...
吉川英治 「新・水滸伝」
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