...ぷつりと音を立てて断(き)れました...
芥川龍之介 「蜘蛛の糸」
...ぷつりぷつりと乾いた西洋紙に孔を明けている園の様子が見えるようだった...
有島武郎 「星座」
...細長い銀色の鋏(はさみ)で真中(まんなか)からぷつりと二つに切って...
有島武郎 「一房の葡萄」
...片手づきに、白襟の衣紋(えもん)を外らして仰向(あおむ)きになんなすった、若奥様の水晶のような咽喉(のど)へ、口からたらたらと血が流れて、元結(もっとい)が、ぷつりと切れた...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...怪塔王の声はぷつりと切れました...
海野十三 「怪塔王」
...とたんにぷつりと切れました...
海野十三 「怪塔王」
...ぷつりとロープが切れたんです」「ほう...
海野十三 「恐竜島」
...ぷつりと断(き)れた...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...ぷつりとした小さな腫物(はれもの)であった...
徳田秋声 「仮装人物」
...その笑を中途でぷつりと切って...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...」「聞きたくありません!」ぷつりと云い切ってから...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...彼の言葉がぷつりと途切れたのである...
豊島与志雄 「好意」
...ぷつりと消えたかと思うと...
豊島与志雄 「白血球」
...吾妻下駄の鼻緒をぷつりと踏み切った...
豊島与志雄 「祭りの夜」
...針差の紅(くれない)をぷつりと刺して立ち上がる...
夏目漱石 「虞美人草」
...そのかんじん撚はぷつりと切れた...
夏目漱石 「道草」
...新しい朝日の袋をぷつりと切って...
橋本五郎 「地図にない街」
...それと共に、揮(ふ)り伸ばした物干竿は、忠明の姿を真二つに斬り下げたかのような旋風(つむじかぜ)を起し、忠明の髷(まげ)のもとどりは、それを交(か)わすに急なため、逆立って、ぷつりと、元結(もとい)の根が切れた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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