...巨大な、肥えた相撲取りが円場にあらわれ、脚をふんばり、まるで試験をするように両脚を上下したり、力いっぱいひっぱたいたりした後、さて用意が出来ると顔つき合わせて数分間うずくまり、お互に相手の筋肉を検査する(彼等は犢鼻褌をしている丈である)有様は、まことに物珍しく且つ面白い観物であった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...じゅうぶんに足をふんばり背たけを伸ばして歩けないのが常だ...
伊藤左千夫 「去年」
...こんどこそひとふんばりだと...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...一ふんばりを諦めすてることの弱い精神に鞭打つ言葉であろうと思います...
上村松園 「無題抄」
...「もう一ふんばりひっぱりましょう」玉太郎も喜びにふるえている...
海野十三 「恐竜島」
...ウンと足をふんばりました...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...彼は両足をふんばり...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...キシさんは足をふんばり...
豊島与志雄 「金の目銀の目」
...足をふんばりざま持ち上げようとしたが...
豊島与志雄 「人の国」
...揚句(あげく)の果(はて)は踏張(ふんばり)の栓(せん)が一度にどっと抜けて...
夏目漱石 「坑夫」
...どこからナイフをあててよいのか人生の狩猟は力のかぎり盛大に鼻うごめかし涙をすすりつばを飲み脚をふんばりだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ふんばりかえって生きられるだけ生き...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...浮気女の駄ふんばりアマだ...
正岡容 「寄席」
...ちょっとふんばりさえすりゃいいんさ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...日のまぶしさにしかめつつやせ衰えた脛(はぎ)をふんばり...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...」とのさまがえるは又四へんばかり足をふんばりましたが...
宮沢賢治 「カイロ団長」
...お石は足をふんばり...
山本周五郎 「おれの女房」
...「もうひとふんばりやってみろ...
山本周五郎 「さぶ」
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