...寢たふりをしてお鈴さんの樣子を見てをつたのだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...今度ふり切れば、關係者は誰れだらう?勇にはその勇氣があるまいし、氷峰も亦そこまで行つてはゐないし...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...監守をなぐり殺したらしい血染の鉄棒をふりかぶって...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...それがわかりませんか」「さあ」といって彼女は頭をふりながら...
海野十三 「地球を狙う者」
...私のシヤツや襦袢の縫目へ胡麻をふり撒いたやうにしらみがたかつた時など...
太宰治 「思ひ出」
...『父は振返(ふりかえ)るかもしれない』と...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...「いやですよ」と、金五郎は、役人から、握られていた腕を、ふり離した...
火野葦平 「花と龍」
...いつかまたしとしと糠雨(こぬかあめ)がふりだしていた...
正岡容 「小説 圓朝」
...わたしのほうをふり向いた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...鶏は更に聞かざるふりしてただ遠方を望むばかり故...
南方熊楠 「十二支考」
...おほやけのおほせごとかゞふりたまへるは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...あなたなどは御家中にお知合でもあるんじゃないのですか」「……えっ」どうしたのか八十吉はぎょっとしたようにふり向いた...
山本周五郎 「新潮記」
...振袖(ふりそで)を着せたら...
夢野久作 「難船小僧」
...念のため今一度ふり返ってみると...
夢野久作 「線路」
...過去をふりむいて見ても...
吉川英治 「三国志」
...おいらをさんざん悩(なや)めやがったなッ」いきなり腰の棒切(ぼうき)れを抜いてふりかぶり...
吉川英治 「神州天馬侠」
...軒さきの大樹をふり仰いでどなった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...伊織はその人々へ、手をふり廻して、「彼方(むこう)から今、おらを追いかけて来る頬かぶりの男は、秩父(ちちぶ)で権現様の宝蔵破りをした泥棒のひとりだから、みんなして捕まえてください...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??