...白い中を、ふつふつと、真紅(まっか)な鳥のたつように、向うへ行(ゆ)く...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...ふつふつと煮えている鍋をみつめているのは...
高見順 「いやな感じ」
...ただ煙突の煙(けぶり)のふつふつとして白く月にみなぎり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...美しい水がふつふつと湧(わ)き出しています...
豊島与志雄 「キンショキショキ」
...ふつふつと湯気を吐き出したのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...お湯が湯壺でふつふつと言って...
中里介山 「大菩薩峠」
...七巻(ななまき)八巻(やまき)織りかけたる布帛(きぬ)はふつふつと切れて風なきに鉄片と共に舞い上る...
夏目漱石 「薤露行」
...たゞ嬉しくて嬉し涙がふつふつとたぎつて來る...
林芙美子 「雨」
...ふつふつとたぎつて來てゐる...
林芙美子 「風媒」
...それがまた風味でもある煮葡萄酒(ヴァン・キュイ)のような感動がふつふつと胸の中に湧きあがるのはなぜだろう...
久生十蘭 「だいこん」
...この男の奇怪な心底には只ならぬ魂胆がふつふつと煮えたぎつてゐて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...ふつふつと小さいおきの落ちたのを一枚の仕上った敷布の上から吹きはらった...
「赤い貨車」
...燃えた姉の顏のいきれがふつふつと...
室生犀星 「めたん子傳」
...手早くふつふつと元結を切り...
山本周五郎 「契りきぬ」
...ふつふつと白い湯気を噴いて...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...そのふつふつと湯気を立ててゐる塊の幾枚かを重ねて他へ移し去る運搬夫がある...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...ふつふつと煮えていた...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...ふつふつと沸(たぎ)らせた...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索