...「やつてゐるな」――ふだんならかう云つて...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...十年も着慣れたふだん着(ぎ)できのうも会ったばかりの弟のように親しい人に向かうようなとりなしをした...
有島武郎 「或る女」
...わたしと愛子のふだん使(づか)いの着物と道具とを持って...
有島武郎 「或る女」
...とも子 生蕃さんはふだんあんまり大食いをするから...
有島武郎 「ドモ又の死」
...有喜子はふだん総領事館へ出入りしていたんでしょう?』『まア...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...平素(ふだん)は馬のやうな顔をして...
薄田泣菫 「茶話」
...ふだんのお前の素行をたづねられたから...
太宰治 「道化の華」
...ふだんは銭湯に行き...
豊島与志雄 「未亡人」
...あなたは不断(ふだん)から私(わたくし)を馬鹿にして御出(おいで)なさる...
夏目漱石 「それから」
...平常(ふだん)孫六と仲の悪い万屋茂兵衛を縛ったが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平日(ふだん)から油染(じ)んだ髪をきらっていたから...
長谷川時雨 「大門通り界隈一束」
...ふだんなら、犬ころのように飛びついて来て、おおはしゃぎにはしゃぐところなのに、ひとりずつ窓際の椅子にかけて、うっそりとうつむいている...
久生十蘭 「キャラコさん」
...小さなナイト・テエブルの上に皺(しわ)くちゃになって載っている私のふだん吸ったことのないカメリヤの袋(私はそれを何処(どこ)の停車場で買ったのだか思い出せない)...
堀辰雄 「旅の絵」
...あなたも私もふだんで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それから白地のふだん着は大分汗やけがしていてすみませんが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その気になればすぐにも今いったような大勢のおしゃべり屋から(ふだんはほとんど繙(ひもと)いたこともない面々であるが)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...おれがどうしてばか正直か」「ふだんの生活でも...
吉川英治 「三国志」
...ふだんの私の知らないことまで...
蘭郁二郎 「歪んだ夢」
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