...「この野郎(やろう)ふざけた野郎だ……」猛然(もうぜん)立ちあがった糟谷はわが子を足もとへ引(ひ)き倒(たお)し...
伊藤左千夫 「老獣医」
...下等にふざけたりすることは絶対にせず...
太宰治 「兄たち」
...どこまで行ったら一休み出来るとか、これを一つ書いたら、当分、威張って怠けていてもいいとか、そんな事は、学校の試験勉強みたいで、ふざけた話だ...
太宰治 「風の便り」
...いい加減のふざけた口をきくので私は...
太宰治 「帰去来」
...ふざけた気分のところにも...
田山録弥 「黒猫」
...自分をあいてにふざけたことが思いだされた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「カシタンカ」
...たかが柿沼の第二号と……そんなふざけたことではない...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...静葉のふざけた口調をまねた...
豊島与志雄 「別れの辞」
...殺された主人市十郎といふのは、脂(あぶら)ぎつて女好きで、恥といふものを知らない上に、人を困らせるのが大好きといふ、飛んでもない道樂があつたんです」「フーム」「毎晩籤引(くじびき)で、夜の伽(とぎ)をする妾をきめると言ふことになつてゐるが、近頃は若い妾のお袖を可愛がり、お吉を追つ拂つて、日が暮れるとお袖を二階の自分の部屋に呼び入れ、夜中まで呑みながら勝手な振舞ひをするんださうで」「――」「もたれたり、ふざけたり、叩いたり、下手な小唄を歌つたり、見ちやゐられないんださうですよ」「誰がそれを見てゐるんた」「近頃は生暖(なまあたゝか)くて障子一と重だから、意地が惡くその惡ふざけが、町内何處からでも見えるんださうで、――ね、親分...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ごめん』などと言って笑いふざけた...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...ムーアのふざけた予言が正確に書いてある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...散髮屋は曾我迺家の身ぶりでふざけた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...ふざけたふうな姿が可憐(かれん)でないこともなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...子供たちがわるくふざけたり...
山本周五郎 「季節のない街」
...ふざけた野郎だ」島さんはべつの古物商を呼んで来て...
山本周五郎 「季節のない街」
...左様なふざけた姓名はないとは存じましたものの...
吉川英治 「大岡越前」
...ふざけた事をいうな』『何を息(いき)り立つすじがあるか...
吉川英治 「魚紋」
...「ふざけたことを申すな...
吉川英治 「宮本武蔵」
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