...セネカが「享楽的な楽しみ」と呼んだものにふけるならば...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...黙って思いにふける一人(ひとり)の女――その時には彼女はどの意味からも女だった――どこまでも満足の得られない心で...
有島武郎 「或る女」
...夜のふけるにつれて...
海野十三 「火星兵団」
...船長は無言で考えにふける...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...夜がふけるとともにお客がぽつぽつ見えはじめた...
太宰治 「断崖の錯覚」
...夜のふけるにつれて...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...夜(よ)が次第にふける……枕(まくら)に就(つ)いて眠ろうとすると...
永井荷風 「監獄署の裏」
...夜がふけるに従つて...
永井壮吉 「人妻」
...雨のしとしとと降る晩など、ふけるにつれて、ちょいとちょいとの声も途絶えがちになると、家の内外(うちそと)に群(むらが)り鳴く蚊の声が耳立って、いかにも場末の裏町らしい侘(わび)しさが感じられて来る...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...俺(おれ)は酒にふけることは決してしまいという考えを抱いた...
新渡戸稲造 「自警録」
...あんなすぐれた事が書いてあるのかと感慨にふけるのです...
久生十蘭 「キャラコさん」
...機嫌(きげん)よく夫人は皆と話をして夜がふけるまで座敷に出ていたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その日は夜がふけるまで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...女たちがこの不徳にふけることを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一〇私は天下の大名物を親しく手に抱いてもろもろの想いにふける...
柳宗悦 「民藝四十年」
...夜のふけるまで種々(くさぐさ)の話が尽きない...
吉川英治 「江戸三国志」
...酒にふけるいたずらに人を謗(ぼう)しまた世を毒す豈(あに)...
吉川英治 「親鸞」
...幼稚であったからこそあのころはあのような空想にふけることができたのである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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