...読みふけっていたらしく見せた詩集をあまりに惜しげもなく閉じてしまった...
有島武郎 「或る女」
...深い感慨(かんがい)にふけるようなこともなかった...
伊藤左千夫 「落穂」
...それにかの紳士は膝(ひざ)の上に本をひろげて読みふけっているのであった...
海野十三 「四次元漂流」
...木見雪子はそんな妖術の研究にふけったあげく...
海野十三 「四次元漂流」
...冥想(めいそう)に耽(ふけ)るとか...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...樹明君(老の字は遠慮しよう)がおいていつたバツトをふかしながら物思ひにでもふける外ない...
種田山頭火 「其中日記」
...意地悪い喜びにふけるとは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...姉たちは いいものが買つてもらへてうらやましい といふけれどそんなもの見たくもない...
中勘助 「銀の匙」
...自分は自分の好むところに耽(ふけ)っていると...
中里介山 「大菩薩峠」
...今はそれに耽(ふけ)る落ちつきも余裕(よゆう)も与えられなかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...身分不相應の奢侈(しやし)僭上(せんじやう)に耽(ふけ)つたとか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さまざまな物思いにふけりながら待っていた...
堀辰雄 「美しい村」
...もう夜がどんなにふけたかを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...水と空と夜との世界を遊びにふけるのでした...
室生犀星 「寂しき魚」
...夜ふけてから阿部の屋敷へ見舞いにやった...
森鴎外 「阿部一族」
...最低部の瀁田(ふけた)から次第に水はけがよくなって...
柳田國男 「地名の研究」
...怠けた思案に耽(ふけ)るのであった...
山本周五郎 「青べか物語」
...放逸の言語にふける...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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