...ときおり思案にふけっていたかと思うと...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...・枯草うごくと白い犬・日ざしあたゝかな草の実の赤い・さうぼうとしてゆふけむる月と人・小春日和の幟立ててこの里はおまつり・竹のよろしさは朝風のしづくしつつ・あたたかくあるけば草の実くつつく・このみちの雑草の中あたたかうたどる賀 元寛君新婚二句・まことに小春日の...
種田山頭火 「其中日記」
...彼女もまた四十という年よりも七八つもふけている...
壺井栄 「二十四の瞳」
...「三国志(さんごくし)」といったような人間味の希薄なものを読みふけったのであった...
寺田寅彦 「科学と文学」
...二人はそれらの素敵な話をめいめい自己流に考え耽(ふけ)りながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...人も獣もすべて生きてるものは温(あたた)かい睡眠にふけってる夜の...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あれから早速本人に打ち明けると身分が違ふのであるから到底駄目なことゝ私は思ふけれど先生のたつての望みとあれば私の一身はお任せ申します...
長塚節 「開業醫」
...まだ坐食(ゐぐひ)の不安な境遇に居(お)るに違(ちがひ)ないとは思ふけれども...
夏目漱石 「それから」
...そこで思いきり川の水を呑み耽(ふけ)っているのであった...
原民喜 「夏の花」
...昨夜(ゆうべ)、夜ふけちかく、自分が寝ている真下あたりで、机でも倒れたようなえらい音がしたのは、保羅が酔いつぶれて椅子からころげ落ちた音だった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...新聞に読みふけることが出来るようになった...
久生十蘭 「金狼」
...窓ぎわに椅子をずらしてそんな思い出に耽(ふけ)っていた私は...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...それまで無花果の木かげで遊びにふけっていたたかちゃんと私とは...
堀辰雄 「幼年時代」
...そこで私もフランシス・ジャムに學んで、ある夜ふけ、ひそかにかう自分に命じた...
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...空想に耽(ふけ)った...
森鴎外 「雁」
...こんな夜更(よふけ)にこっそり訪ねて来るなんて』『だって...
吉川英治 「魚紋」
...夜のふけるのを待って...
吉川英治 「神州天馬侠」
...追憶の美しさに耽(ふけ)りながら...
吉川英治 「日本名婦伝」
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