...いやにまじめくさった彼女の頬はふくれていた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...ふくれあがっていたのでした...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「いいなずけ」
...その分だけふくれているんだ...
梅崎春生 「狂い凧」
...おそろしくふくれあがったのです...
海野十三 「『火星兵団』の作者の言葉」
...すこしふくれてみえるでしょう」「ああ...
海野十三 「ふしぎ国探検」
...滝口から落ちると白くもくもくふくれ上る案配からでもそれと察しられた...
太宰治 「魚服記」
...鴉と子供人を葬るところ梅の花・墓場へみちびくみちの落葉鳴らしゆく落ちてそのまゝ芽生えた枇杷に枇杷・ぼんやりをればのぞいては啼くはひたたき・さびしさのはてのみちは藪椿・風に木の葉のさわがしいさうろうとしてゆく・夜ふけの餅のうまさがこんがりふくれ・枯れたすゝきに日が照る誰かこないかな黎々火君に秋田蕗二句蕗の芽もあんたのこゝろ・あんたのこゝろがひろがつて蕗の葉二月十七日あたゝかい...
種田山頭火 「其中日記」
...飲んでも食ってもふくれない「胃」がうらやましかったのではないかと思われる...
寺田寅彦 「破片」
...巣のふくれた所が蛇腹から少しつき出ていて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...青年団からの申込みで来るべき音頭小唄(おんどこうた)大会の会場にと希望されて不承無承にふくれているそうだった...
牧野信一 「鬼涙村」
...そんなふくれツ面ばかりを売物にしないで稀(たま)には俺達と一処になつて下院議員の改善策でも謀らないかね...
牧野信一 「山彦の街」
...あくまで血にふくれて...
正岡子規 「刺客蚊公之墓碑銘」
...それが消えると、癩病の、頬のふくれた、眼を剥いたやうな、気味の悪い顔が出た...
正岡子規 「ラムプの影」
...ふくれ上っていた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...焼けてふくれていつとなく近づくのを...
柳田国男 「雪国の春」
...まだふくれているといえ...
横光利一 「旅愁」
...ふくれているんだな」「だってゆうべッから...
吉川英治 「神州天馬侠」
...将門の全身が、感情にふくれて、丸くなったように見えた...
吉川英治 「平の将門」
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