...帆は風でふくれて...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「人魚のひいさま」
...あごは逞(たくま)しくふくれていた...
海野十三 「海底都市」
...それからまだまだふくれて...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...水の一杯にふくれ上っている川が...
谷崎潤一郎 「秘密」
...飲んでも食ってもふくれない「胃」がうらやましかったのではないかと思われる...
寺田寅彦 「破片」
...大地は泣きたいほどの豊満さにふくれ上り...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...やはりふくれ顔をしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...地面にもぐり込んだ無脚のふくれ上がった家...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...むくむくとふくれ上って...
豊島与志雄 「食慾」
...ふくれまんじゅうのような無気味な顔が手鏡いっぱいを埋めている...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...ちょうどあの河豚提灯(ふぐちょうちん)のようにふくれている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...次第にふくれあがつて...
牧野信一 「痴日」
...どっしりとした厖大なある物――奇怪なふくれ上った...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...右手をふくれ上った腰に突っ張って...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...まさか井戸の水を飲んでそんなにふくれたんじゃあるまいが……行って見ろ行って見ろ」と大勢押しかけて来ますと...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...あなたの羽織の袂を自分の肩の辺に感じながら一緒に二階へ上る気持がして、手紙も枕の下へ置きたい程なのだけれど、その中に切ない腹の立つ二つ三つの字があって、薄暗いスタンドの明りの中で、テーブルにのっているその手紙を、ジロジロ枕の上から眺め乍ら、ふくれたような、悲しいような、そして親愛に堪えない心持で眠ってしまった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その肩上げのところが圓々とふくれあがつてゐた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...ふくれて白(しろ)がこぼれた...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
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