...屈するかと見えても強靭(きょうじん)であり、曲っても決して折れず、ほんの軽い圧力でも頭を下げるが、それがなくなった瞬間、ぴんと立ち、しゃんとして、相かわらず頭を高く上げているのだった...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...指をぴんと鳴らしながら...
芥川龍之介 「出帆」
...ぴんとはねあがったまっしろな口ひげ...
江戸川乱歩 「影男」
...ゆるんだ綱はぴんと張られて...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...あのように縮らして髪粉をつけてぴんと立てた頭髪や...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...得意げにぴんとはね上がった口髭(くちひげ)をもっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ひんぴんとして起る小ぜりあいの場合に...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...長くぴんと突き出た眉の下に...
中島敦 「斗南先生」
...薩摩(さつま)の強弓(ごうきゅう)に新しく張った弦(ゆみづる)のごとくぴんと薄を押し分けて...
夏目漱石 「二百十日」
...正三はぴんと立ってうまく歩いている己の脚を意識した...
原民喜 「壊滅の序曲」
...この村にはひんぴんと不可思議な盗難が起きた...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...それはめったに見られない、ぴんとした、りっぱな口ひげをはやしていました...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「灰だらけ姫」
...綱はぴんと張ったまま止められた...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...このようなときこそ母が傍にいてくれたら支柱もぴんと真直ぐに立つことだろうと...
横光利一 「旅愁」
...これは嘘だといふことが頭にぴんと來たら...
吉川英治 「折々の記」
...小沛から徐州へ――ひんぴんとして伝令は馳けた...
吉川英治 「三国志」
...くさいが?」ぴんと直感に来たものはあるが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ぴんと、弦(つる)をかけたように、三平は胸を上げた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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