...千歳川の川音だけが淙々(そうそう)と家のすぐ後ろに聞こえていた...
有島武郎 「星座」
...遠く淙々(そうそう)と耳に入る...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...黄瀬川の淙々たる流れを隔てゝ...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...足下では沢の水が淙々(そうそう)と鳴って...
中里介山 「大菩薩峠」
...路は谷に臨みて水聲の淙々たるを聞く可し...
長塚節 「草津行」
...淙々(そうそう)とはげしい水音がきこえ...
久生十蘭 「西林図」
...只遙かに川の流れが絶えず淙々と音を立てゝその河口へ注いでゐるだけ...
ビョルンステェルネ・ビョルンソン Bjornstjerne Bjornson 宮原晃一郎訳 「鷲の巣」
...それは不思議と何時までも淙々たる悲しみの裡に明らかである――となど彼はおもつた...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...巧まざる心懐の淙々と流れるよどみのなさにこゝろよく惑き入れられるものがあつた...
牧野信一 「月評」
...同じ唱歌の口笛が淙々と湧き出して来るではないか! しかし彼は尚も耳を疑つて...
牧野信一 「まぼろし」
...あきらめではないものを淙々と感じて来るのであります...
牧野信一 「浪曼的月評」
...淙々(そうそう)たる渓流の響...
百瀬慎太郎 「案内人風景」
...絶えず淙々(そうそう)と聞えてきた...
山本周五郎 「契りきぬ」
...ただ滔々(とうとう)淙々(そうそう)と舷(ふなべり)を洗う音のみ耳につく...
吉川英治 「三国志」
...三百余艘の艨艟(もうどう)は、淙々と、白波を切って、北岸へすすんで行った...
吉川英治 「三国志」
...地底からのものみたいに淙々(そうそう)と俄に寒さをおもわせる...
吉川英治 「私本太平記」
...淙々(そうそう)と永遠の生命を歌っていたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...淙々(そうそう)としてゆく水の声がある...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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