...竹杖にひょろひょろと海道を辿りながら...
泉鏡花 「遺稿」
...その時、墓を出た骸骨(がいこつ)を装って、出歯(でっぱ)をむきながら、卒堵婆(そとば)を杖について、ひょろひょろ、ひょろひょろと行列のあとの暗がりを縫って歩行(ある)いて、女小児(こども)を怯(おび)えさせて、それが一等賞になったから...
泉鏡花 「怨霊借用」
...ただ一本のひょろひょろ松のかげでも...
犬田卯 「荒蕪地」
...ひょろひょろとして膝(ひざ)をついた...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...山中の樹の下に生える一種のひょろひょろした樹で小さな珊瑚珠(さんごじゅ)みたいな紅(あか)い実がなる...
太宰治 「惜別」
...ひょろひょろとした南天の影手水鉢(ちょうずばち)をおおうてうつむきざまに映り...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...ひょろひょろした木とを眺めていると...
豊島与志雄 「金の目銀の目」
...丁度長小便をし終った清岡はひょろひょろと歩み出で...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...ひょろひょろと駈け寄って...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかしこのひょろひょろした文字が言文一致でつづられているのを発見した時...
夏目漱石 「手紙」
...ヴァイオリンを小脇に掻(か)い込んでひょろひょろと一枚岩を飛び下りて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ひょろひょろしながら三人の食卓の方へやってくると...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ひょろひょろねずみに ぶくぶくねずみじじいねずみに 若い衆(しゅ)ねずみ...
ロバアト・ブラウニング 楠山正雄訳 「魔法の笛」
...それに何だって今頃になって出て来てひょろひょろ此処に立ってやがるんだ...
牧逸馬 「上海された男」
...所どころひょろひょろと...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...「ひねたような松が五六本ひょろひょろと生えた」と本文には書いたが...
山本周五郎 「青べか物語」
...ひょろひょろと来たが...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...ばか者」こう罵(ののし)りながらひょろひょろした足どりで...
山本周五郎 「風流太平記」
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