...ひょっとこの名は山村平吉...
芥川龍之介 「ひょっとこ」
...塩吹面舞(ひょっとこまい)と言うのをやりたがる...
芥川龍之介 「ひょっとこ」
...僕の子供の時代であるから、安政度であるが、その時分の玩具には面が多くあって、おかめ、ひょっとこ、狐は勿論、今一向(いっこう)見かけない珍らしいのでは河童(かっぱ)、蝙蝠(こうもり)などの面があったが、近頃は面の趣味は廃(すた)ったようだ...
淡島寒月 「諸国の玩具」
...口をひょっとこにゆがませると...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...ひょっとこんな事じゃないかと思った位いだ...
大阪圭吉 「花束の虫」
...ひょっとこの口が吸口になって鉢巻のところに煙草をつめこむパイプとか...
高村光太郎 「回想録」
...ひょっとこめ、と言って、ぱっと裾をさばいて、くるりと尻をまくる...
太宰治 「おしゃれ童子」
...被(かぶ)らうとして醜男面(ひょっとこづら)に假面(めん)は無用(むよう)ぢゃ!(と假面を抛出(なげだ)しながら)誰(た)れが皿眼(さらまなこ)で...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...素面ではさすがにぐあいが悪いと見えてみんな道化た仮面をかぶって行くことになっていたので、その時期が来ると市中の荒物屋やおもちゃ屋にはおかめ、ひょっとこ、桃太郎、さる、きつねといったようないろいろの仮面を売っていた...
寺田寅彦 「自由画稿」
...大きなひょっとこの人形を持(も)ちだし...
豊島与志雄 「人形使い」
...いい年をしたお医者さんが潮吹(ひょっとこ)の面(めん)をかぶって...
中里介山 「大菩薩峠」
...潮吹(ひょっとこ)権次の癖に――」お駒はカッとすると...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...八畳の奥に一人の怪人――と見たは彦徳(ひょっとこ)の面をかなぐり捨てた人間が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それは恐らくこの男がひょっとこの面を冠っているためでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ひょっとこの面に豆絞りの手拭...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...)おたんちん!ひょっとこ!馬鹿野郎!何と冷たい...
林芙美子 「新版 放浪記」
...……顔なんざ、だれも見ちゃいねえ」「ほほう、それは、また、なぜ」「なぜにもなにも、袖をひきちぎって、すっかり顔をつつんでおりまして、菊石(あばた)やら、ひょっとこやら、てんで知れない」「ふむ、……でも服装(なり)ぐらいは見たろう」「……ですから、見たかと言われりゃ、見たという...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...それをどうしよってんだよこのひょっとこは」「おれの物をおれが持ってくんだ」と勘六は喚いた...
山本周五郎 「青べか物語」
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