...そは血潮に染みし手に打ち振られて鳴りひびきぬ...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...そのひびきで、かえるもへびも、ころころところげおちて、のたくりまわっていました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「人魚のひいさま」
...寒山寺の鐘啻(しょうてい)ひびきわたるところ「落月鳴烏霜満天……」の詩が生まれたのも宣(むべ)なるかなと思ったが...
上村松園 「余齢初旅」
...口径二十三ミリの砲弾はドドドッとものすごいひびきをたてて...
海野十三 「海底大陸」
...意外にも若々しい響(ひびき)を持っていた...
海野十三 「四次元漂流」
...ひびきわたりました...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...ビリリリリと呼子(よびこ)がなりひびき...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...ボストンから田舎へ旅客をはこぶ汽車のひびきがシャコの羽ばたきのように消え去り...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...……「ブレーキをかけえ!」という号令が坂を下りるたびにひびき渡った...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...わたくしがラディオのひびきを避けるにはこれほど適した安息処は他にはあるまい...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...むしろ私が意外に思うほど沈んだひびきがあった...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...あひびきあいりすのにほひぶくろの身にしみて忘れかねたる夜のあひびきしなだれてはにかみぐさも物は言へこのもかのものあひびきのそら夏くれば君が矢車みづいろの浴衣の肩ににほふ新月(にひづき)なにを蒔く姫ひぐるまの種を蒔く君を思へと涙してまくいかばかり芥子の花びら指さきに泌みて光るがさびしかるらむ(一九一三...
萩原朔太郎 「短歌」
...この世で最も清純なもののひびきがあった...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...浅草寺の鐘のひびきを聴きあかす宵に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...うそのないひびきがあるように思われます――屹度...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...道路その一紫ぐんださくらの枝をとある家の垣根越しにながめては通る毎日のやうにときには悲しげに見る毎日かぜが荒く冷たいひびきをもつてゐるなかなか温かくはならない紫ぐんだ櫻の枝はがぢがぢとしてゐる道路その二褐いろの板塀からピアノが鳴つてゐるやれたおしめが旗のやうにさがつてゐるそこでピアノはいよいよ美(き)れいに鳴る門の前には八百屋が零して行つたばかりの青菜や葱の屑が幾日もそのままにされてゐる...
室生犀星 「星より來れる者」
...廂(ひさし)の雪が解け落ちる地ひびきの中に...
吉川英治 「大岡越前」
...何倍にも大きくひびき...
吉川英治 「新書太閤記」
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