...恰度(ちょうど)忙しい事務もひと息ついた形だったので...
大阪圭吉 「花束の虫」
...やれやれと俺はひと息ついた...
高見順 「いやな感じ」
...もうひと息というところまで行っていながら肝心の最後のひと息が足りないような気がするという不平をもらしたら...
寺田寅彦 「自由画稿」
...いまのところひと息つくほか...
久生十蘭 「肌色の月」
...顔の筋ひとつ動かさねえで三合の余もある火酒をひと息に呑みほすやうな若者を見たなあ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...いかがですか」彼はひと息ついて...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...ここから遠(とお)くてまるで見(み)えなくなるまでひと息(いき)に飛(と)んでゆくんだからね...
宮沢賢治 「いちょうの実」
...彼はほっとひと息つき...
W・W・ジェイコブズ 森郁夫訳 「井戸」
...おらあちゃんと知ってるんだ」「父はいい人間だった」ひと息いれて松は話し継いだ...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...たぶん四五日うちに迎えの駕籠(かご)を遣ることになるだろうから」おけいはひと息に飲んで...
山本周五郎 「追いついた夢」
...そこから土塀までひと息に走った...
山本周五郎 「風流太平記」
...もうひと息でそのわけがわかる...
山本周五郎 「柳橋物語」
...ひと息にいうことも...
横光利一 「旅愁」
...あのお声は」と、乱刃のなかを退いて、ひと息入れ、またすぐ、自分を呼ぶ声をあてに駈けだした...
吉川英治 「私本太平記」
...ここまでひと息に押して来た以上は...
吉川英治 「新書太閤記」
...床几(しょうぎ)でひと息ついている様子は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ひと息つけたことと思う...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...「ちょっとひと息つかしてくれたまえ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
便利!手書き漢字入力検索