...そこにすわってひととおりの挨拶を言葉少なに済ますと...
有島武郎 「或る女」
...ひととおり顔を直すと...
池谷信三郎 「橋」
...こうひととおり話しおわってから...
伊藤左千夫 「箸」
...食堂もひととおり片づいて...
海野十三 「海底大陸」
...蠅男の演じた奇略(トリック)をひととおり説明した...
海野十三 「蠅男」
...ひととおりすむと...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...ひととおりでなく...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...ひととおり私の名前や住所や年齢を尋ねて...
太宰治 「燈籠」
...ひととおりではありません...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...彼はひととおりの身の上話を終ると...
田畑修一郎 「石ころ路」
...ひととおりは幸福であった...
徳田秋声 「蒼白い月」
...街にさまよっている孤児はひととおり収容された...
永井隆 「この子を残して」
...だから自然がひととおり四季の色を見せてしまったあとでは...
夏目漱石 「門」
...ひととおり何人(なんぴと)も首肯(しゅこう)するような理由を述ぶるであろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...吾人(ごじん)の眼を楽しませることひととおりではない...
牧野富太郎 「植物知識」
...兵部卿(ひょうぶきょう)の宮は風采(ふうさい)も人物もひととおりはりっぱな人だがね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一通(ひととおり)わからぬこともないが...
森鴎外 「渋江抽斎」
...「これでひととおりの話は終りです」と藤吉は二本めの徳利を取って...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
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