...姑息(こそく)の安(やすき)を偸(ぬす)んでわずかに頭を休めたのも月末という事実問題でひとたまりもなく打ちこわされてしまう...
伊藤左千夫 「去年」
...本艇(ほんてい)なんかひとたまりもなくこわれてしまうじゃありませんか」「そうですとも...
海野十三 「三十年後の世界」
...彼はひとたまりもなく恐縮してしまった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...私はひとたまりもなく殺されてしまったことであろう...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...お弓はひとたまりもなく川へ落ちて水音をたてた...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...ひとたまりもなく引っ抱えられて引っ担がれる...
中里介山 「大菩薩峠」
...ひとたまりもなくひっくり返ってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...ひとたまりもなく切り倒されてしまったのである...
中村地平 「霧の蕃社」
...ひとたまりもなく溺れ死ぬことでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...死にたくなればいつでも死ねるという高慢な自負心がひとたまりもなく崩壊した...
久生十蘭 「肌色の月」
...ひとたまりもなくそれは破裂してしまつた...
牧野信一 「水車小屋の日誌」
...私の腦裡に生起する心像の無限をひとたまりもなく片附けてしまふであらう...
三木清 「人生論ノート」
...日々の勤勉にかかわらず三千七百円ベースの底がひとたまりもなくわられつつある物価の高さによろめき...
宮本百合子 「偽りのない文化を」
...ひとたまりもなくしめあげられ...
三好十郎 「胎内」
...袁尚はひとたまりもなく敗走した...
吉川英治 「三国志」
...ひとたまりもなく剿滅(そうめつ)され...
吉川英治 「三国志」
...ひとたまりもなく返り討ちにあうに極っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この濠端に立つとひとたまりもなく吹き飛んで...
吉川英治 「宮本武蔵」
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