...科学から見た妖怪論をひとくさりこころみた上で...
海野十三 「四次元漂流」
...一条(ひとくさり)の小説めいた話がある...
薄田泣菫 「茶話」
...くろんぼは謡(うた)をひとくさり唄った...
太宰治 「逆行」
...じつはわたくしも先刻から此処におりましたなれども御清境のおさまたげをしてはと存じてさしひかえておりましたがただいま琵琶行をおうたいなされましたのを拝聴しまして自分もなにかひとくさり唸(うな)ってみたくなりました...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...姉はひとくさり弁解やら釈明やらをした後で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それの内容となるべきひとくさりのグロテスクでエロチックでまた宗教的なストーリーがある...
寺田寅彦 「映画芸術」
...どの条下(くさり)を語れという殿様の御所望で御座いますか?』女の声は答えた――『壇ノ浦の戦(いくさ)の話をお語りなされ――その一条下(ひとくさり)が一番哀れの深い処で御座いますから』芳一は声を張り上げ...
小泉八雲 Lafcadio Hearn 戸川明三訳 「耳無芳一の話」
...かつて一鎖(ひとくさり)の囚人らが通るのを見たことがあります...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...伯母さんは悲しげな調子であの巡礼唄をひとくさりうたつては説明をくはへてゆく...
中勘助 「銀の匙」
...×千鳥あしやつこらさと來て見ればにくい伯母御にしめ出され泣くに泣かれずちんちろり柳の下でひとくさり×隣きんじよのお根ん性に打たれ抓められくすぐられじつと涙をかみしめる青い毛糸の指ざはり...
萩原朔太郎 「小曲集」
...校長がひとくさり...
林芙美子 「私の先生」
...ひとくさり前唄をうたうと...
久生十蘭 「生霊」
...一齣(ひとくさり)ご披露しよう...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...あの仇討のひとくさりの「ヤーめずらしや何の某……」...
正岡容 「寄席行燈」
...ひとくさりづゝ男の聲について...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...投扇の起源という一齣(ひとくさり)まで読んで聞かせました...
吉川英治 「江戸三国志」
...誰でもひとくさりの...
吉川英治 「折々の記」
...漢曲の月騒恨(げっそうこん)をひとくさり吹いた...
吉川英治 「八寒道中」
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