...一塊(ひとかたまり)になった敵味方の中から...
芥川龍之介 「偸盗」
...何しろ一刀(ひとかたな)とは申すものの...
芥川龍之介 「藪の中」
...龍華寺(りうげじ)――一方(ひとかた)ならず...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...一方(ひとかた)でなかった...
海野十三 「火星兵団」
...もう千両箱の山の前にひとかたまりになっていて...
江戸川乱歩 「大金塊」
...巷間寄り寄りに伝えるところではまだそのほかにお一方(ひとかた)……先王オスカル三世が何かの弾みに侍女に手をつけて...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...爛柯亭様御在世中は一方(ひとかた)ならぬ御高誼(こうぎ)に与(あずか)ったことであるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ひとかたまりになって...
豊島与志雄 「金の目銀の目」
...低い雲が風に運ばれ一塊(ひとかたま)りとなって重々しく動いていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...種彦はわが身の上は勿論(もちろん)もしやそのために罪もない絵師や版元にまで禍(わざわい)を及ぼしてはと一方(ひとかた)ならず心配して...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...形を成さない一塊(ひとかたまり)となって朧気(おぼろげ)に見えた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...何かの一固(ひとかたま)りがあった...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...まるで葡萄(ぶどう)の房(ふさ)みたいに一塊(ひとかたま)りに...
堀辰雄 「旅の絵」
...同じくその船の中で幼少から男装していたため異人の少女にひとかたならず恋された話や...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...既に一団(ひとかたま)りの人々が構外へ吐出されていた...
松本泰 「緑衣の女」
...茶粕の類(たぐ)ひ淀み滞(とゞこほ)りて日盛りの臭き事一方(ひとかた)ならず...
夢野久作 「白くれない」
...風吹けば一方(ひとかた)に寄る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...賈の人品にひとかたならず惚れこんでしまった...
吉川英治 「三国志」
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