...両手をひっかく形にして...
有島武郎 「碁石を呑んだ八っちゃん」
...物をひっかくような...
江戸川乱歩 「鉄塔の怪人」
...土をひっかくようにして必死で逃げて行く小さな犬に対してであった...
高見順 「如何なる星の下に」
...ある宵(よい)の即景名月や糸瓜の腹の片光り(昭和二年十一月、渋柿)*子猫がふざけているときに、子供や妻などが、そいつの口さきに指をもって行くと、きっと噛(か)みつく、ひっかく...
寺田寅彦 「柿の種」
...コゼットはちょっとひっかくつもりだったが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「置くは露」といったような筆画(ひっかく)は一つもなくて...
中里介山 「大菩薩峠」
...筆画(ひっかく)がすこぶる整っている...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...床に就(つ)いてから火傷の皮を無意識にひっかくと...
原民喜 「廃墟から」
...つづいて扉をがりがりひっかく音がした...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...カマがおりてきて坊主と富農の頸をひっかく...
宮本百合子 「インターナショナルとともに」
...この……うむ?……(穴熊が地面をひっかくような爪(つめ)の音をさせていたが...
三好十郎 「胎内」
...爪(つめ)でガリガリひっかく音...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...五誰かに彼を紹介すると、彼は顔をそむけ、手を後(うし)ろから差し伸べ、だんだん縮(ちぢ)こまり、脚(あし)をくねらせ、そして、壁をひっかく...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...椅子を爪でひっかく...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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