...思ひがけもなく、ひそやかに、ほのかに、夕月の光の如く疑惑の森に匂ひ來る肯定の歡喜よ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...まことに ひそやかに 月のながれに生きる年頃...
大手拓次 「藍色の蟇」
...山懐の森の中から夜がひそやかに忍び出た...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...ひそやかにいいました...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...ひそやかにふるまっていたと思ったら...
夏目漱石 「変な音」
...外面(とのも)は尚も雪のひそやかに降りしきる気配...
正岡容 「滝野川貧寒」
...夕暮の池に 鴨が點々風が彼らを片寄せる 林の方へ 岡の方へ風がやむ 彼らは呼んでゐる 應へてゐる風の聲よりひそやかに...
三好達治 「鴨 二」
...6595一つ一つひそやかにおん身われ等を造りましぬ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ひそやかに后が9075隠している事は...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...注意ぶかくひそやかにおこなわれた...
山本周五郎 「季節のない街」
...ひそやかに樂しい會話を交はしてゐるのかもしれぬ...
吉江喬松 「山岳美觀」
...関羽の客舎をひそやかに遠巻きにした...
吉川英治 「三国志」
...燭光ひそやかに待っていた...
吉川英治 「三国志」
...果心居士(かしんこじ)は白髯(はくぜん)につつまれた唇(くちびる)からひそやかに...
吉川英治 「神州天馬侠」
...声ひそやかに話しはじめた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ひそやかに、側を通るのは、仄暗(ほのぐら)い微風だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...「……はて、たれが出て行くのだろう?」平常、開けることのない隠し門から、だらだら坂を下へ、馬のひづめや、かすかな人声が、ひそやかに、降(お)りて行く...
吉川英治 「新書太閤記」
...ひそやかに奥に侍(かしず)いている亀(かめ)の前(まえ)は...
吉川英治 「源頼朝」
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