...ひしひしと骨身(ほねみ)にしみる寂(さび)しさ……私(わたくし)の躯(からだ)はだんだん衰弱(すいじゃく)してまいりました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...それがひしひしと身にこたえるのを感じ出した...
有島武郎 「或る女」
...ひしひしと花ふだの響(ひびき)がするのを...
泉鏡花 「悪獣篇」
...ひしひしとお小夜の胸には応える...
伊藤左千夫 「新万葉物語」
...ひしひしと迫り来る真実なるものの重圧下...
海野十三 「宇宙尖兵」
...心ぼそさがひしひしと玉太郎の胸をしめつけた...
海野十三 「恐竜島」
...ピート一等兵の元気にひきかえ、パイ軍曹の方は、とつぜん姿を消した林檎の幽霊のことで二重の恐ろしさを、ひしひしと感じ、ますます青くなって、ちぢかんだ...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...ひしひしと感じられますからね...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...立てまわした障子にひしひしと迫ってくる気配だった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ひしひしと彼女に後悔に似たものを思わせて...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...今は単にみえるというよりはひしひしと感じられる「不思議な目」をもった男の存在は...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...或る不思議な靜寂がひしひしと感じられてくるのだつた...
堀辰雄 「續プルウスト雜記」
...身にひしひしと感じた...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...ひしひしと胸迫る思いであった...
本庄陸男 「石狩川」
...先生の勉強ぶりは学生にもひしひしと感ぜられ...
三木清 「わが青春」
...ひしひしと心を襲った...
水野葉舟 「遠野へ」
...何者だッ」と真ッ向から圧倒的にひしひしと詰め寄った...
吉川英治 「剣難女難」
...また疑うのあまり、ひしひしと、城塁(じょうるい)へ迫って、口合戦をし始めていたりした...
吉川英治 「新書太閤記」
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