...天眼(てんがん)ひしと睨みたり...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...ひしひしと感じられますからね...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...ひしと抱き合って...
江戸川乱歩 「影男」
...」二人同時に言い、ひしと抱き合い、それから嬉し泣きにおいおい声を放って泣いた...
太宰治 「走れメロス」
...ひしと顔に押しあてた両手の指の間から止め度もなくはふりおちた...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...ひしと抱き合って...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...海陸ともにひしひしと押し寄せて...
田山花袋 「田舎教師」
...胸の底にひしとこたえるのである...
豊島与志雄 「神話と青春との復活」
...彼は何をしてるか自ら知らないで彼女をひしと抱きしめた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...方向を示すべく運命づけられているのをひしひしと感ずるのである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...ひしひしと身に迫るのを感じてみると...
中里介山 「大菩薩峠」
...荒い風が吹き出して簡単な蔀戸(しとみど)などはひしひしと折れそうな音をたてているのに紛れて人が忍び寄る音などは姫君の気づくところとなるまいと女房らは思い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...伊成が右の手してひしと取りてけり」ともあるから...
柳田国男 「木綿以前の事」
...廻廊の外や、縁の下には、ひしひしと、殺気をもった兵(つわもの)が隠れているようで、恐ろしくて杯も手に触れられません」と、小声で訴えた...
吉川英治 「三国志」
...ひしと握りしめたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...良人(おっと)の万吉の安否がひしと胸にわいてくる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...容易にひしとすがった男の膝を離るべくもない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ひしと簇(むらが)っている甲冑(かっちゅう)の人影に...
吉川英治 「源頼朝」
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