...度の弱(ひく)い鉄縁の眼鏡を掛けてるのとで二十四五にも見える...
石川啄木 「鳥影」
...一瀬(ひとせ)を低(ひく)い瀧(たき)に颯(さつ)と碎(くだ)いて...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...把手(ハンドル)をひくと...
海野十三 「街の探偵」
......
高浜虚子 「五百句」
...少しいかっている肩がひくひく動いて居ました...
太宰治 「老ハイデルベルヒ」
...花をひくからお出でなさい...
徳田秋声 「爛」
...蔓(つる)のある煤(すゝ)けた鐵瓶(てつびん)が自在鍵(じざいかぎ)から低(ひく)く垂(た)れて焔(ほのほ)を臀(しり)で抑(おさ)へた...
長塚節 「土」
...小型の匕首(あひくち)が一と口(ふり)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...五六人の者が匕首(あひくち)をもぎ取らうと必死の騷ぎです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...風邪ひくで……」「うん...
林芙美子 「河沙魚」
...物凄い声を夜空に長くひく...
久生十蘭 「魔都」
...ひくい声は琴の音のようだった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...ただ蚊吸鳥(かすいどり)が松の枝からひくく身をのり出して侶(とも)をよぶあやしい物あわれな声がした...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...ここでまた私たちの目をひくのはこの落窪の姫が非常に縫物が上手で家中の者の縫物をやらせられるという点である...
宮本百合子 「衣服と婦人の生活」
...辞書をひくなんというやさしいことではなくて田中さんという浅草の女の人がいつになったら我が御亭主の為にポンポコどてらを縫い上げてくるかという心配...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...なりの矮(ひく)い姿は...
室生犀星 「後の日の童子」
...寿女さんが師匠の許をひく数日前に弟子入りしたのだから...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...疲れ切ってひくひくと引き釣る腕を引き上げて女を狙おうとした...
夢野久作 「暗黒公使」
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