...学校へ行っている長男が夜警のとき寒くて風邪をひくからというので...
犬田卯 「おびとき」
...船の速力をぐっとひくめて...
江戸川乱歩 「大金塊」
...その外に特に眼をひくものはなかったが...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...左手でひく低音のほうを繰り返し繰り返しさらっていた...
寺田寅彦 「春寒」
...私は科学の魅力のひくままに大学の門をくぐった...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...更に辞(ことば)を卑(ひく)うしてこの事を訴願して...
中里介山 「大菩薩峠」
...何(なん)ちつたつてあれにや罪(つみや)あねえよ」最後(さいご)の一句(く)をすつと低(ひく)くいつて彼(かれ)は漸(やうや)く茶碗(ちやわん)の底(そこ)を干(ほ)した...
長塚節 「土」
...ひくい廂(ひさし)には氷柱(つらゝ)のさがつてゐるところもある...
林芙美子 「浮雲」
...背丈が十五六の子供のようにひくくて髪を肩まで長くして...
林芙美子 「新版 放浪記」
...背のひくい丸々と肥えた中年の女が賑やかに兩袖をぱた/\させて這入つて來た...
林芙美子 「風媒」
...他人の注意をひくために...
久生十蘭 「だいこん」
...ひくくひくく遠い雷のような砲声が聞えて来た...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...私はしずかにそっちへ進(すす)み愕(おどろ)かさないようにごく声低(ひく)く挨拶(あいさつ)しました...
宮沢賢治 「インドラの網」
...ひくい声で二つ三つ読みはじめました...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...このほうは毬の高低(たかひく)によって...
柳田国男 「母の手毬歌」
...さなきだに感覚的な盗賊たちの目をひくような彷徨をやっていたひには堪ったものではない...
吉川英治 「江戸三国志」
...弓(ゆみ)をひく者がながらく弓を持たずにいると病気になるとさえいう...
吉川英治 「神州天馬侠」
...この清盛に弓をひく者はおろか...
吉川英治 「親鸞」
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