...ぱんぱんと鉄砲(てっぽう)をうつような音も聞こえていた...
有島武郎 「火事とポチ」
...男の子たちはかんしゃく玉をぱんぱんいわせました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「旅なかま」
...上衣をぱんぱんと叩いた...
梅崎春生 「幻化」
...「考えてみると、あいつはどうも、変な野郎だぜ」といっているところへ、ゴルドン兵曹のはいって行った奥の方から、ぱんぱんぱんと、銃声が聞えた...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...ぱんぱんぱんとやられちまうところだった」「すると...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...かれもピストルをとりなおして怪物群をぱんぱんとうった...
海野十三 「海底大陸」
...ぱんぱんと怪塔王をねらいうちしましたが...
海野十三 「怪塔王」
...ぱんぱんと炸裂(さくれつ)した...
海野十三 「火星探険」
...ぱんぱんと拍手(かしわで)を打ち...
太宰治 「新釈諸国噺」
...ぱんぱんとやって見た...
豊島与志雄 「童貞」
...ぱんぱんと寒い空気の中を村の外までひびく鼓の音も聞えなかった...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...台を手でぱんぱんと叩き...
新美南吉 「百姓の足、坊さんの足」
...指で弾(はじ)くとぱんぱんと音がするほどよく張られたよい紙に...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...いつでもコプリのぱんぱんに膨らんだ風船を突き破り...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...檜の森にぱんぱんひびきわたった...
本庄陸男 「石狩川」
...ぴったりと形に適った鞣皮をぱんぱんにして...
宮本百合子 「思い出すかずかず」
...「女ッてえものはね、日に二三度は横ッ面をはっとばしてやらなくッちゃあいけね、拳骨でも平手でも、薪ざっぽでも構やしねえ、ぱんぱんッてね、……遠慮も会釈もねえ、まずいせえよくぶっくらわすこッた、ぱんぱんッてね、おらあその式だ、……やい阿魔ッ酒を買って来い、釜の下あ焚きつけろ、すべた野郎、来ておれの足を洗え、……おらあいつもこの式さ」「旦那は本気にしねえかもしれねえ」松は強いのをひと口飲んで続けた、「――だがね、旦那、おれがこんな式をやるにゃア、それ相当のわけがあるんだ、人間が酒を飲んで酔うには、酔うだけのわけがあるように、嘘アつかねえ、おらあね、……おれの父(ちゃん)でそいつをよく見たんだ、おれのこの眼でよ、旦那、おらあこれだけは旦那に云わずにゃアいられねえ」「おれの父は温和しい人間だった」松は舌ったるく話しだした、「――酒も煙草もろくろく口にしねえ、桶屋(おけや)だったが、腕はよかった、仲間の職人からそねまれるくれえの仕事をした、浅草橋からこっちの番手桶は父でなくッちゃあならねえ、と云われたくれえなんだが、仏性で、……そこは自分でもじれったかッたらしい、頭がこすくまわらねえ、仕事にはばかな念をいれるが、どうしてもあこぎな銭が取れねえ、おまけに人を騙(だま)すより騙されるッてえ、くちだった...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...「おらあ父のようにゃアしねえ、この眼で見てるんだ、いやッてくれえ耳で聞いてるんだ、まっぴら御免くそくらえだ、……女に桶が作れるか、腰ッ骨の折れるような人足稼ぎが出来るかッてんだ、……おらあ横ッ面アはっとばしてやる、ぱんぱん、……こうだ、ぐっとも云わしゃしねえ、頭からどなる、やい阿魔ッ釜の下あ焚きつけろ、足を洗うんだッ水を持って来い、ぐずぐずしやアがると足の骨をぶっ挫くぞ、……こうだ、飲みたくなりゃア酒を買いにやる、夜中だってなんだって会釈はねえ、やい阿魔ッいって酒を買って来い、……嘘アつかねえ、おらあこの式よ、父はそれが出来なかった、父は、……だがおらあまっぴらだ、へい、まっぴら御免候だ」松はぐらぐらと頭を垂れ、右手には湯呑を持ったまま、台板へ俯伏してしまった...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??