...絳紗(かうしや)の帷(とばり)を垂れた窓があつて...
芥川龍之介 「南京の基督」
...やがてあたりへ気をくばり...
海野十三 「少年探偵長」
...そうしておいて、どこからか、二本のほそびきを取りだすと、正一君の手をうしろにまわして、しばりあげ、足もしばってしまいました...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...名は伊都(いつ)の尾羽張(をはばり)の神一...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...戸口の帷(とばり)――セントンを挙げる毎に...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...亜鉛張(トタンばり)の庇(ひさし)の上で寒い音がした...
夏目漱石 「門」
...人を人臭いとも思はぬのさばり樣で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...のさばり返つて生きてゐるのを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...重たく澱んだ空気のとばりの中へ足が進んで行き...
原民喜 「海の小品」
...あたりに充分眼をくばりながら歩きました...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...外来民特有のねばり強い気質をもっていたようである...
久生十蘭 「無月物語」
...「私を女中以上に取扱ってはいけません……ああ身分が違う……私は悪い所から出て来た女です……」彼の女は悲しさで歯を喰いしばり...
松永延造 「職工と微笑」
...もうすこし文学者として欲ばりよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...葉のこはばりは搖れるに柔らかさを失くした...
室生犀星 「末野女」
...私はへばりつくように門の外の塀にくっついていました...
山川方夫 「演技の果て」
...一人の若者が鉤鈎(かぎばり)をつけた三尺ばかりの棒を巧みに操(あやつ)ってぴらりぴらりと閃(ひら)めく山女(やまめ)を引ッかけては...
吉川英治 「剣難女難」
...爛(らん)たる眼をくばり...
吉川英治 「三国志」
...いまもってむかしの呼名の「尿小路(いばりこうじ)」で通っている...
吉川英治 「新書太閤記」
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