...その中(うち)に婆やが畳の上に握っていた碁石をばらりと撒(ま)くと...
有島武郎 「碁石を呑んだ八っちゃん」
...何心(なにごころ)なく、眩(まばゆ)がつて、すツとぼ/\、御覽(ごらん)の通(とほ)り高足駄(たかあしだ)で歩行(ある)いて來(く)ると、ばらり/\、カチリてツちや砂利(じやり)を投(な)げてるのが、離(はな)れた所(ところ)からも分(わか)りましたよ...
泉鏡太郎 「艶書」
...髪をばらりと振(ふ)って...
泉鏡花 「縁結び」
...この海原力三(うなばらりきぞう)という船員が話して聞かせた...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...海原力三(うなばらりきぞう)その人だったことだ...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...海原力三(うなばらりきぞう)は無罪となり...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...待っていたように油紙はばらりととけ...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...ばらりと縁側に撒いてやる...
太宰治 「お伽草紙」
...ばらりと落ち散る事がある...
太宰治 「散華」
...それに順々に十両ずつばらりばらりと投げ入れて百両...
太宰治 「新釈諸国噺」
...ばらりとした眉毛...
近松秋江 「黒髪」
...ちょうどこんなすがすがしい初夏の宵にふさわしいばらりとした顔であった...
近松秋江 「黒髪」
...黄なる桜の一葉ばらりと散りぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...親(おや)に成(な)つた一人(ひとり)が八本(ほん)の綱(つな)の本(もと)を掴(つか)んで一度(ど)ぎつと指(ゆび)へ絡(から)んでばらりと投(な)げ出(だ)すと...
長塚節 「土」
...席亭(せきてい)に出ても鉢巻のようなものをして自慢の髪を――ある折はばらりと肩ぐらいで切っている事もあった...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...頃合いを計って樹上からばらりと投げたのは蜘蛛手取りの縄羂(なわわな)新九郎の頭からかぶせてグッと手繰(たぐ)ったので...
吉川英治 「剣難女難」
...咄嗟(とっさ)に裃(かみしも)の前をばらりッと刎ねて...
吉川英治 「剣難女難」
...彼方(かなた)の頼朝夫妻の席で、断(き)って落したように、ばらりッと、簾(れん)が落ちた...
吉川英治 「日本名婦伝」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??