...(口を開かなければならないときに無理に閉じているのは必要のないときに口をあけているのと同じようにばかげたものだが――...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...ばかげた話である...
太宰治 「新樹の言葉」
...こんなばかげた手紙を書くおかたもあるのだから...
太宰治 「パンドラの匣」
...「どうして兄さんは『このうえもなくばかげた風に』なんか始めたんです?」と...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...」そしてふいにばかげた哄笑がとびだしてきた...
豊島与志雄 「田舎者」
...こんなばかげたことを考え廻したのである...
豊島与志雄 「復讐」
...甚だばかげた妥協に結着したようでした...
豊島与志雄 「水甕」
...私は今ばかげた臆病者(おくびょうもの)になりかけたのだろうか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そうばかげたこともすまいけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...まさにこのまったくばかげたような遠い未来のことと...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...およそありうるかぎり無意味なことをやっているじゃないですか? かわいそうなくらいばかげたことじゃありませんか? この方々がまず私を襲ったのに...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...これもまたもちろんばかげたことでして...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...これは、述べただけでも明らかに、ばかげたことだ...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...ばかげた展示、単なる見せ物のせいだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...彼らはしばしばより所のない・ばかげた・推量をも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「ばかげた子供っぽい考えかたかもしれないが...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...「やめろ、七十郎」と十左衛門が呼びかけた、「そんな若輩を相手にどうする、捨てておけ捨てておけ」「そうはいかぬ、おれがやめるつもりでもこいつらは承知しない、こいつらは初めから喧嘩をする気でいたんだ」と七十郎が云った、「おおかた腕自慢で、人に喧嘩をふっかけてはいい気持になっていたんだろう、いちど懲りるまではその鼻が折れない、世間や人が迷惑するばかりだ、大藤五郎太、横田凉軒、それからそっちの名なしの兵六(ひょうろく)」彼は三人を見やり、凉軒の槍をみて、ばかげた槍だ、と笑い、そして身構えをして、さあかかれ、と云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...花街や戯場(ぎじょう)で万金を捨てるようなばかげた遊蕩(ゆうとう)をしたのもこの頃である...
山本周五郎 「柳橋物語」
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